今、社会的にもてはやされる政党の
本質を知っている人が
正体を見抜いている人が
どれだけいるのだろう?
どの政党にもブームというものはある
しかし、終始一貫の政党は皆無に等しい
勿論、時代時代に即した政策は必要だろう
僕が言っているのは、精神の問題だ
心、魂と言ってもいい
そこが頑固一徹でなくて
何が出来ると言うのだ
世の中の活性とは裏腹に
我々レベルの商取引では
何も動いてはいないのが現実だ
あたかも大手企業の業績が国の姿と見られるけれど
現実は違うんじゃないかな?
声をあげない、いや、声さえもあげられない
層の人間がわんさと居るんだよ
それを負け犬の遠吠えと聞くか
魂の叫びと聞くか
政の先生方の視点の違いだな
外国受けが好くたって、自国の民が貧しかったら
国を引っ張るリーダーとは言えんだろう
父が僕に言った
「おまえは、脱出の名人だな」
居場所を告げて家を出たのが家出と言えるのかは別として
これが最初の脱出だろう
そして、宗教施設からの脱出
これは本物中の本物
犯罪者でもないのに、逃亡者そのものの
迫真の計画と決行だった
お世話になった叔母の家からの脱出
商売の倒産絡みだったとは言え、心苦しい脱出だった
叔父の仕事の手伝いからの脱出
これまた給料不払いが遠因としても
我慢の限界を越えた脱出だった
青春時代の彷徨と言えばそれまでだが
確かに、父が言ったように、僕は脱出の名人になった
脱出は一方に訣別を伴う
その訣別の辛さ、悲しさが脱出を劇的なものにする
土地を転々とすることの意味よりも
心の流転こそが脱出の妙なのだ
あやまちと言うには純粋すぎて
サイドラインを何本も引いて
慎重すぎるほどの深刻な相談だった
僕は長けたカウンセラーでもないし
ただ…ただ…あなたの話の聞き役だったわけで
でも、ひとから見れば
まさしくそのものとしか映らず
その視線や憶測が奇妙な心の燃え上がりとなった
有名人でも芸能人でもない一小市民でも
心のそれは、誰にも負けないくらい純だった
あれだけ濃厚な間柄だったのに
あなたは、さよならも言わずに
何処かへ行ってしまった
几帳面そのもののあなただったから
余程の事情があるのは想像できる
それにしても…
一言のメールも無いというのは
やはり最悪の事態を想像してしまう
お互いに
こんな時の約束事をしておくべきだったね