言葉にしなければ伝わらない
それは十分すぎるほど分かっている
でも、これは僕の暴論かもしれないけど
眼と眼の会話もあるんだよ
以心伝心もあるんだよ
僕はむしろこっちの方を信じたいね
そしてその微妙極まりない空気が伝わらないのなら
その関係は終わりと考える
不成就にも納得と言うわけだ
どうやら僕は・・・
他人様とは異質な世界に生きているらしい
誰が善者で誰が悪者かなんて
我々のはかり知るところではありません
そしてまた
何が身に沿い何が沿わないのかなんて
これもまた
我々のはかり知るところではありません
比較の目線を捨てて
ひたすら我が道を行くだけです
それが人生の一本道というものです
僕がこうして生きているからと言って
あの人もこうして生きているわけじゃない
まったく同じ人生観や価値観で生きてるわけじゃないことぐらい
分かっているつもりでも
どうしても同じレベルにおいてしまう自分がいる
これこそが
傲慢というものなのだろうか
「ファイト!」
君の声が場内に響き渡る
メンバーが「オー!」と男勝りの声をあげる
さすが!
キャプテンは君でなきゃ!
僕は応援席で拍手をする
両手が赤くなるほどに・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
君はバスケ部のキャプテン
僕はバスケ部男子の補欠
クラスに帰れば・・・
僕は委員長
君は副委員長
なんとも微妙かつアンバランスな関係
でも・・・僕は
そのアンバランスの中に
不思議な心地よさを覚えるのだった
<時>をキャッチせよ
その鈍い触覚ででも
空気を読め
その鈍い嗅覚ででも
掴めるはずだ
読めるはずだ
重ねた経験は無駄ではない
父は<歩く人>だった
実によく歩いた
「車で送ろうか?」と言っても
片手を挙げて「ノー」と意思表示した
麦わら帽子を被り、ゴム草履でスタスタと歩いた
まさに、スタスタ・・・と
少々遠い所へも、バスにも乗らずに
とにかく歩いた
今、僕はそのころの父の年齢を超えたが
とてもじゃないが、父の真似は出来ない
やはり、老化は足からやってくる
因みに、父は百歳まで生きた
セルフコントロールのできない奴に
人を教え諭す資格はない
まさに
論外の話だ
○○は死ななきゃ治らない
いや
死んでも治らない
今に倍して
持ち越しだ
想い出と願いを
両翼に乗せて
紙飛行機のように飛ばしてみたさ
爽やかな新緑の風よ
その力強い上昇気流に乗せて
あの人の胸に
届けておくれ
心だけが
ひたすら走り続けて
なのにカラダは
まるで死人のように動かない
愛の鞭とやらを入れられたって
牛馬でもあるまいに
振り向く眼光が
自分さえもが怖ろしい