友として
共通項に思いあたる
ふと・・・
寂しげな表情を見せる
ほんの一瞬
僕にはわかる
その因が何なのか
あなたがS極なのかN極なのか
僕がどうなのか
それはどうだっていい
とにかく
引き寄せ合う何かがある
負け犬の遠吠えと
言い放ったのはアナタではあるが
何に負けたというのでしょうか
この落伍者めと
蔑んだのもアナタではあるが
何から落ちたというのでしょうか
土俵がちがう
生き場所がちがう
僕は音量をゼロにする
疲れ果てていることは
だれにも隠せはしないだろう
ふらふらとたどり着いた館の門番が
無表情に立っている
その主に声をかけようとしても
喉の奥に引っかかって
音化することすらできない
無声映画のように
パントマイムのように
試みてはみたが
ど素人に言葉は宿らない
みんなそれぞれにバックボーンがあって
それに支えられて生きている
それが色褪せた時、消え失せてしまった時
営々として積み上げた城は崩れ落ちてしまうのだ
涙の川はひたすらに流れ行くが
そこに浮かぶハンケチを繋ぎ止めるべき葦は
いかにもか細い
笹舟に乗って仰向けになり
あの吸い込まれるような青空を眺めたのは
何時のことだったろう?
大波よ来い!と自虐的に叫んだのは
魂の叫びだったのかも知れない
夕暮れ時は寂しそう…
その赤い夕日におーいと叫ぶ元気は
もう今の僕にはない