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至福

何気ない言葉や文章からでも、人の心は読み取れるものです。

書いた、話した本人が意図しなくとも、心は伝わり来るものです。

ちょっとした字句やちょっとしたトーンの中に、心は読み取れるものです。

だからといって、逆も又真なり~と行かないのがこの世の中。

そこまで言わすか…となった時には、僕は大概口をつぐむ。

何故なら、その段階ですでに心の通信線は、遮断されてしまっているから。

逆を言えば、今の世は一から十まで現実に声に出して言葉に置き換えなければ 

伝わらない時代だから…。

「一を聞いて十を知る」が通用するのは、はるか遠い昔の夢物語なのだろう。

実の夫婦でさえ、実の親子でさえ…。

そう考えれば、目と目で会話が出来て、言葉なくして心が通じる【あなた】が

いるというのは、なんと幸せなことだろう。

posted by わたなべあきお | - | -

錯覚

○いい年をした男が、餓鬼のころからの淡い思いを未だに引きずっているというのは

恥ずべきことに違いありません。


○くだらない美意識を後生大事に持ち歩いて、すべてを自分が定めた様式の中に

おしこめようとして…

○二十代の初めのころからだろうか、私は自分が長い旅をしていると思うことが

よくあった。帰る場所のない旅、行き着く先の想像もつかない旅である。


        「欲望」小池真理子

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
一小説の中の何気ない一文であるが、自分のことを言い当てられているようで、

傍らのメモ帳に書き記した。自分だけではないんだという安心感と同時に、

言い当てられてしまった気恥ずかしさと…

しかし、小説の構成上欠かせない韻文であることは理解出来る。

こういう男はたしかに存在するのだ。生い立ちやのその後の性的行動も含めて…。

まるで自分がこの小説の題材になったかのような錯覚に陥る。



     

posted by わたなべあきお | - | -

老兵

身の程を知る…というか

控えるところは控える…というか

そんな心境にさせられる昨今

気持ちは走っても、足はもつれる

球がミットにおさまってから、バットを振っている

確かに、時代は君たち(誰だ?)のものだ

まさしく【老兵は死なず、単に消え去るのみ】の心境

しかし、表舞台は降りても…

眼光鋭く生きよう

世の出来事の咀嚼を忘れまい

事の真髄をキャッチし続けよう

然るべき人には、心の温もりを届けよう

コップ一杯の水を飲みほして

生きてる証を確認し

心の空洞を満たす何ものかを追い求める

己の対話者は、鏡に映る【もう一人の自分】だ

posted by わたなべあきお | - | -

ほどほどに

♪雨が小粒の真珠なら 
 恋はピンクのバラの花
 肩を寄せ合う小さな傘が
 若い心を燃えさせる
 別れたくない二人なら
 濡れて行こうよどこまでも
 どこまでも

……………………………………………………………………………

久しぶりの本降りの雨だ

何処かの水不足も解消すればいいのに…

何事も極端すぎる世の中だ

ほどほどということがない

雨も災害をもたらすほどに降っては堪らない

ほどほどに ほどほどに

posted by わたなべあきお | - | -

雲のかけ橋

信号待ちで、ふと横を見ると

歩道橋にネームプレートがついていた

【雲のかけ橋】…珍しいな~と思った

あまり見かけないことだ

だれが付けたのだろう?

同時に、洒落てるな…と思った

歩道橋を渡るひとには見えない場所に付けられている

渡る人にちょっとした和みが生まれればいいのにな

posted by わたなべあきお | - | -

弱虫


これだけハラスメントが報じられても

自分のこととなると、強い指導、厳しい躾の名のもとに

明らかな暴力行為が公然と行われている。

お前たちを思えばこそ…という大義名分を掲げて。

いや、ただの腹癒せじゃないか。

そんな行為でしか導けない己の無力さを露呈しているだけじゃないか。

ひたすら我慢することが最善の道と考えるのは、弱虫の裏返しだ。

真の正義感を持て、燃やせ!

posted by わたなべあきお | - | -

ふるさと

♪砂山に さわぐ潮風
 かつお舟 はいる浜辺の
 夕焼けが 海をいろどる
 きみの知らない ぼくのふるさと
 ふるさとの話をしよう

 鳴る花火 ならぶ夜店の
 縁日の まちのともしび
 下町の 夜が匂うよ
 きみが生まれた きみのふるさと
 ふるさと話をしよう

………………………………………………………………………………
糊の効いた浴衣を着せられ

履き慣れない下駄を履かされて

出かけた街のお祭

手を引く人が実母であれば良かったのに…

posted by わたなべあきお | - | -

スターティングブロック

自分の中のもう一人の自分が嘯く

いや、違うか…

腹を立てている

何に対してか? それは判然としない

けれど、何かに苛立っている

これは久しい感慨だ

自己の中の何かが動き始めている

挑戦? 対抗? 復讐?

自分でも怖いくらいの言葉たちが沸き上がる

僕はいったい何に立ち向かおうとしているのか

鈍感男の真骨頂

僕は号砲が鳴って、はるか遅れて

スターティングブロックを蹴った
 

posted by わたなべあきお | - | -

臨死

「あの時、僕は死んでたなぁ…」と、

思い返すことが一つどころか片手の指の数ほどある。

小学校入学前の頃、釣りに行って海に落ちた。

必死に海中で踠いていていたら、友が差し出した釣竿が見えた。

あれ以来、僕は泳げなくなった。プールでも足が届かないと分かると溺れかけた。

二回目も海だった。父が僕が泳げるようにと、いきなり海へ放り投げた。

しかし前例通り、又してもホントに溺れたので、父は必死に助けあげた。

正真正銘のトラウマだ。

 ボーイスカウトの訓育中、ゲームの中で目隠しをした鬼役に僕は掴まえられて、

放り投げられて、しこたま後頭部を地面で強打した。

三日三晩、昏睡状態だったらしい……。

 岡山県の田舎道で、僕はオートバイの後部座席に乗せられていた。

砂利道のため操作不能になった時、僕は後方に放り出された。

又しても三日三晩、僕は昏睡状態だったらしい……。

 葬式に僕は急いでいた。信号が50メートルもなく二つ続いていた。

僕は一つ先の信号しか見ておらず、手前の赤信号を無視状態で突っ込んだ。

強烈なサイドインパクト!助手席に飛ばされ、車はガードレールで際どく止まっていた。

気が付いたら救急病院にいた。

警察官が僕の名前を大声で呼ぶのが聞こえた。

なぜか廊下に立っていた僕が「ハイ」と手を挙げたら、

「あの車の状態だと、死んだと思ったよ」としげしげと僕を見つめていた。

しかし、家に帰ってから一週間、僕は全く身動きできなかった。

 バブル最盛期のころ、仕事の忙しさに比例するかのように、全国を旅行して

廻った。九州一周の旅行の最後が鹿児島だった。無事帰宅しての仕事中、

「病院へすぐ行け」との連絡。行ってみると「すぐ入院してください、

病院は手配済みです」と言われた。次のアメリカ旅行のための血液検査を

したのを思い出した。肝臓関係の数値が異常すぎて「入院しないと死にますよ!」

と言われた。どうも生牡蠣に当たったらしかった。しかし、一人商売の身、

3ヶ月の入院は廃業を意味していた。何とか頼み込んで通院による点滴治療を受けた。

もちろん現場へは行けず、電話とファックスで友人の助けを借りて、3ヶ月をこなした。

 自身の記憶にない死にかけがある。まだ二才未満の時、食べ物を全く受け付けなく

なったらしい。父は兄姉と同様に死を覚悟したらしい。しかし、誰かの見舞い品の

果物を急に猛烈に口にしたらしい。それで一命を取り留めた。

 そんなこんなで、今日まで生き延びている自分だが、最近思うことは、

自分は【生かされている】ということだ。あの時、あの時も、

死んでもおかしくなかった身だ。そう思えば、如何に生きるべきかが

自ずと分かろうというものだ。

しっかりしろよ!

天に感謝しろよ!

posted by わたなべあきお | - | -

乱読

あれは中学生時代だったろうか?

それとも高校入りたてだったろうか?

父からよく言われた。

「本を読め、乱読でいいから、とにかく本を読め」と。

ついには「洋書を読め、解らなくても原書を読め」と。

抵抗感はあったが、それでも真似事的でも、本は読んだ。

確かに父の書斎には、本が山と積まれていた。

全部読みきったかどうかは別にして。

毎月、書店から驚くほどの本が届けられた。

安月給の貧乏教師だったのに…。

posted by わたなべあきお | - | -

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