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背景の記憶(346)

世の中の裏側(側面)

その世界で脚光を浴びる主人公の裏で

その主体を支える人がいる

彼はその世界では有名なボーカリスト

彼女は、彼の妻

僕は地方出身の田舎者そしてプー太郎

そのふたりが英会話教室で出会った

夫は華やかな世界の寵児

僕は名も無きやさぐれ男

華やかな主人とその彼を支える英会話教室の彼女

僕は知らなかった……何もかも……

先生は優しかった……そして厳しかった

優等生揃いの教室の中で、浮きに浮いた存在の僕を

優しく、温かく……掬い上げてくれた

当然の流れのように、プライベートレッスンへと進行していった

いわば僕は根っからの田舎者

彼女から見れば、磨き甲斐のある原石と映ったのかも知れない

僕は自らを知らなさ過ぎた

客観視能力も無かった……子供だったのだ

性の誘惑にも気付かず………

彼女の涙の理由にも気付かず……

でも……それで良かったという結末にも気付かず……

すべては彼女が、オトナだった

でも、今にして思う……

自分の中の宝物は、この己自身なのだと。

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唯一人

言わず語らずの内に、心通うひとにしかわかり得ないことです。

多くの小説家たちがそれぞれの作品の中で書き記してきたように

人の心は複雑極まりない世界です。

小宇宙とでも言える世界でしょう。

いつも言うことですが、僕の中には二人の自分が存在しています。

右と左とまでは言わなくても、対極の自分がいるわけです。

ふたりは闘っています。壮絶すぎるとまで言えます。

それほどに闘っているのです。

厳しい自分 VS 甘い(心広い)自分

激しい自分 VS 穏やかな自分

どっちもが自分なのだろうが、どっちもが自分でないような……

それを客観的視点から言えば、葛藤と言うのだろうが

その一言で片付けて欲しくない自分がいる。

人様の価値観は多様だ。多様過ぎる。

いつも言うことだけれど……

解ってくれる人は……唯一人でいい。

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フィクション

「橋の下を たくさんの水が 流れました」

 (その後いろいろなことがありました)


そういう会話(文通)ができる人は、そう多くは居ない。

あぁ……いろいろあったんだろうなぁ……というイメージが湧きあがる。

久しく…というより、まったく手紙というものを書かなくなった。

あのなんとも言えない手紙の味を、忘れてはいけないと思う。

選りすぎた言葉たちや、洗練されたペンのタッチや……

それぞれにそれぞれの味があり、香りがある。

直接表現でなくても、愛を感じることができるし、伝えることもできる。

「輝ける闇」と言ったのは誰だったか?

何でも見えるが何も見えない……

すべてがわかっていながら、何もわかっていない……

一切が完備しながら、すべてがまやかしのようでもある。

何でもあるが、何にもない。

つくづく思うことがある……

「あんなに人生がわかってしまってはつまらないでしょう……」

「内柔 外剛」~「外柔 内剛」

フィクションの世界に己を預けられる人は、まだ幸せ者と言える。

お決まりのコースとして、大方は「自死」を選択する。

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言葉

「言葉は影であると同時に、実体でもある。」

           【中島 敦】


「言葉は陽炎であり、肉である」


「傑作か駄作は分からないが、人生は作品だ」

           【開高 健】


…………………………………………………………………………………………………

さて、僕は何をやっているのでしょう?

徒労、無益、無駄……

言葉の海に溺れかけているのでしようか?

それでなくても金槌で泳げないのに……

究極の趣味は【石】だと言われます。

堅固で、腐らないし、膿も汗も滲まない。
   
いつもそこに同じ質と光沢をおびている。

…………………………………………………………………………………………………

       石

  雨に濡れて。

  独り。

  石がいる。

  億年を蔵して。

  にぶいひかりの。

  もやのなかに。


       【草野心平】

      ※実家の玄関を入ってすぐの壁に、この詩の額が

       掲げられていた。国語教師、そして書道家らしい父独特の
     
       創作文字で。その中に言葉と文字の一体化を感じた僕だった。
 

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無鉄砲

あの無謀とも言える…….青春時代の行動力があったなら

僕には突き進むべき対象事が厳然と存在する。

そこで旬駿するのが、詩人であり小説家であり、極論すれば「男」であり……

大方は世間的な意味でのブレーキを踏み、一時停止し、回れ右をする。

さぁ、己はどうか?

アイマスクをして、信じた道を突っ走る!

現代版……零戦的玉砕!

それぐらいの気概無くして何とする!

心は十代の無鉄砲さに舞い戻る。

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生き方

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現状に安住している人間には魅力を感じない。

同性と言わず、異性と言わず。

要は、引くラインの問題である。

事の重さの比重のかけ具合。

安住の中に生きている人間には、興味は涌かない。

男性であれ、女性であれ。

激しく生きよ!

冒険心を持て!

社会的、世間的な檻の中で、自らの真珠を萎縮させてはいけない。

君は君の花を咲かせ、君は君の実を結ばねばならない。

幾つ何十になったって、行動することに制限は無い。

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刺激的

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そもそも「結婚」とは何だ?

「夫婦」とは何だ?

と、今更ながら考える時がある。

その所以は、読み漁る(まさに!)本たちの中に炙り出されてくる。

一方で、何人もの離縁者(夫婦わかれ)を身近に抱いている。

それを実行に移す年齢にも関わることなのだろうが、概して

女性の側の方が積極的(?)、能動的である。

天秤のかけ具合…と言ってしまえば、それまでのことだが、

概して……女は強い!

表向き(社会的に)夫婦の形態を保っていても、心はもはや離反、自立している

女性たちは、僕の身近に存在している。あの人もこの人も……。

経済力の問題を外せば、その率は何増倍にも膨らむだろう。

概して……女性は強い!それは称賛に値する。

僕は作家でもないし、評論家でもないが、そこらの心理変化には敏感なつもりだ。

僕なりの結論!

常に一緒にいる存在よりも、ごく稀に会う存在の方が、はるかに刺激的である。

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お と な

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    お と な


 見えない足枷

 僕はひたすら走って
 転けてしまった

 見えていたゴール
 手招きをするあなた

 僕はひたすら走って
 テープを切ったと思ったら
 そこは蜃気楼のように
 消えていた

 両腕を広げて待っていたあなた
 ……なのに

 僕はふたたび
 走り出す余力は 
 もうまったく失せてしまっていた

 
 

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手招き

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   手招き


   塀がある

   川がある

   僕は登れない
   僕は渡れない

   大人になって
   そこへ行ってみたら
   すぐ越せる塀だった
   すぐ飛べる川だった

   あなたが手招きしてくれてたのに

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あなたに

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    あなたに

書物のなかに海がある
心はいつも航海をゆるされる

書物のなかに草原がある
心はいつも旅情をたしかめる

書物のなかに町がある
心はいつも出会いを待っている

人生はしばしば
書物の外ですばらしいひびきを
たてて
くずれるだろう

だがもう一度
やり直すために
書物のなかの家路を帰る

書物は
家なき子の家


    【寺山修司】

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