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哀しい習性


♪遠い空だよ 愛しい瞳
 呼べどこだまは かえらない
 恋は一度さ さすらい者が
 男泣きして みる夢さ

…………………………………………………………………………

ひとは何度か恋をして

いや、幾度となく恋をして

これでもかと思うほど落ち込んで

その度に成長して…っていうか強くなって

もっと言えば、男に磨きがかかって

表向き、そうは言いながら、それぞれが比較できるわけもなく

初恋の失恋の痛みを、ずっとずっと持ち続けるものなのです

それは涙の溜めどころでもあり、癒しの泉でもあるのです

それもこれも…僕自身が古い男なんでござんしょう

♪呼んで届かぬひとの名を

 こぼれた酒と指で書く…………





 

 

posted by わたなべあきお | - | -

食中毒

冷蔵庫が壊れた…というよりご臨終。

気付くのが遅れて、家族全員が食中毒。

改めて思う…冷蔵庫のまだ無かった時代のこと。

もちろん、その日に口にするものは、その日に調達するのが当たり前だったと記憶する。

現代のような、一週間分とかの買いだめはなかったような…。

食べるものの種類によっては、「腐る寸前が一番うまい」とか言うけれど、

怖い!怖い!もどす、下すのあの苦しみは、当分味わいたくない。

posted by わたなべあきお | - | -

告白

♪あなたの細い手の逆さ時計
あなたの肩までの夏の服
あなたのせつなげな肩の線
あなたの舌足らずな言葉たち
永遠のまごころをあなたに贈りたい
あなたが伏せ目がちに微笑んでくれれば
永遠のまごころをあなたに贈りたい

………………………………………………………………………………………
生の言葉の無力~というより

言葉は要らない~というシチュエーションもあるわけで…

僕の場合、文字化したり歌にのせたりの間接表現が多かった

しかし、それらは誤解や曲解とも裏表でもあるわけで…

日本語の持つ特性というか、受け止め方によったら

やたらキザっぽく薄っぺらに聞こえることもあるわけで…

それらも含めて、そんな表現方法を理解してくれる人としか

真の心の交わりは生まれないと確信している

言わず語らず…以心伝心…阿吽の呼吸…








posted by わたなべあきお | - | -

ダーツ&#127919;

誰に向かって叫ぶのか

何に向かって愚痴るのか

それらは天に唾することに似て

己を惨めにするだけだ

やむなく視点を変えてみる

叫びの対象を変えてみる

それらすべてが

まるで反射板に当たった矢のように

見事なまでに、己の胸に突き刺さる

「うっ!やられた~!」と大げさに演じてみせて

僕は床に倒れ伏す

posted by わたなべあきお | - | -

京都ララバイ

夕やみが迫り来る…薄ぼんやりとした世界のなかで

遠くにポツンと部屋のあかりが見える。

LEDとは違う、昔ながらの乳白色の灯りだ。

家の住人も、きっと優しい人たちなんだろう…と

勝手な印象付けをしてしまう僕でした。

posted by わたなべあきお | - | -

ブックエンド

私の両親は、いわば対になったブックエンドようなものだったと言っていい。

中身がどんなものなのか考えようともせず、必死になって左右から押さえ込み、

表面を取り繕ろうための努力を惜しまない。本が逆さまにならないように、棚から

落ちてしまわないように、彼らは気を配り続けた。そして私は、おかしな言い方に

なるが、そんなブックエンドにはさまれて育った一冊の本だった…。

         
         【小池真理子「恋」】


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状況を引用して、自分に当てはめてみたら、僕は父の書斎の中の膨大な量の本たちの

なかで、引き出されることもなく積み重ねられた本たちの中に挟まれた、一枚の

メモ用紙的存在だったのかも知れない。僕自身が何かに書き残している。

「そこに家は存在していたが、家庭がなかった…」事実、ごく稀に立ち寄っても、

僕自身の部屋というものは存在しなかった。もし、帰ってきた時のために…という

思い遣りも無かったというわけだ。

posted by わたなべあきお | - | -

かさぶた


   僕がかさぶたになりましょう

   あなたにとってまだ外の空気は危険です

   だから…僕がかさぶたになりましょう

   無理やり剥がされたって

   またきっちり覆ってあげますよ

   だから…もう少し…おやすみしなさい

   もう少しの辛抱です

posted by わたなべあきお | - | -

背景の記憶(337)

♪名前も知らない あなたと私
 なのに不思議ね 胸がときめく
 恋はこうして 生まれるものなのね
 教えてほしい あなたのすべてを
 今宵ひとりで歌う あなたへの歌
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カラオケ🎤🎶がブームの頃

あるスナックでよく逢う女性がいた

名前も知らないし、グループも違ったのだが

歌う歌の傾向が似ていた

僕の歌に一際拍手を送ってくれた人だった

その店が閉店時間となって、タクシーを呼んでもらったら

ママが「なべちゃん、一軒付き合って」と言った

そしたらその彼女も乗り込んできた

ママは何を考えたのか?何を企んだのか?

僕には理解不能だった

行き先は店を終えたママたちがよく行く店らしく

深夜だというのに大流行だった

鈍感な僕は、ママたちの企みを理解するのには

かなりの時間を要したのだった

posted by わたなべあきお | - | -

背景の記憶(336)

     ♪青い青い 月の下で
      君に告げた 愛の言葉
      好きと云われ 好きと云った
      あれは夢か 遠い夢か

      青い青い 月の下で
      君は誰と いまは暮らす
      僕にもどれ 君よもどれ
      みんな夢か 遠い夢か

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湖の干拓地、区画整理が施され、道路や跨線橋か出来た
 
車も通らず人も通らない、街灯だけがあかあかと点っていた

暗闇を作る跨線橋の下が、僕たちの逢瀬の場所だった

許されたわずか十分足らずの逢い引き 

鮮やかに甦るはるか遠い昔の青春

posted by わたなべあきお | - | -

木霊

「母性愛欠乏症」と自虐的な自己診断による病名をつけた僕ではあったが、

それは一方で、僕なりの甘えの構造であり、僕なりの殻破り方策でもあった。

方策化された異性への繋がりに、堪らなく嫌気がさして、孤独の貝殻に閉じ籠った

数年間もあった。また一方で、男ばかりの土方的仕事に没入して、生身の男磨き?を

試みた時期もあった。

それらの混合体験が今の自分を形成したのかも知れない。

その時には自覚できていなくても、後から省みれば、それこそが男磨きであり、

人間形成だったのだと思う。そしてまたしても出逢った人たちすべてが残した

「どうしてそんなに苦しい方へ、苦しい方へ行くの?」の言葉が心の中に木霊する。

posted by わたなべあきお | - | -

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