君の涙の美しさに
僕の瞳も潤んだ
君の涙の淋しさに
僕の心は戸惑った
どっちが真実なのか
わずかな時間の流れの中で
僕は涙の温もりと冷たさを感じた
僕はどうすればいいのだろう
僕は何を言葉にすればいいのだろう
見つからない答えの中で
時間だけが通り過ぎて行った
無言の涙がこれほど多くを語るとは
僕はついぞ涙の源を見つめることができなかった
本当の訳を知るのが怖かったのか
僕の考えすぎと思いたかったのか
また涙の温もりと冷たさが
僕の頬をつたった
忘れてしまいたい記憶こそ、いつまでもいつまでも
脳裏に焼き付いて離れないものだ。
空腹に耐えられず、店先のリンゴ一個に手を伸ばしたとき・・・
母親の買い物籠の中の財布に手を伸ばしたとき・・・
海に落ちて、友達の差し出した釣竿に掴まったとき・・・
路地を飛び出して、車のドアにおでこを擦られたとき・・・
あの時、ああすればよかった、こうすればよかった〜は通じない。
起こってしまったことは戻らない。
貧困、生死、懺悔、後悔、感謝、
人間は、紙一重でどちらにも転ぶ。
「親の心 子知らず」って言うけれど
「子の心 親知らず」ってこともあるんだよ
とかく大人は、自分を正当化して考える
目下の人や、子供には特に・・・
黙っているからって、何も知らないわけじゃない
内心、呆れかえっていることだってあるんだよ
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暗いバス停で
親の帰りをひたすら待ち続けた
三歳児の置き去りにされた悲しみなんて
なんとも思っちゃいなかったんだろう?
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僕は、そんなことをしちゃいけないと
自分に言い聞かせ、言い聞かせ、生きてきた