<< 2015/06 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

ため息色

公園の横の木陰に、ずらりと並ぶ車

その一人一人の表情には、様々な人間模様がある

単純なトイレ休憩は少ないと見る

さぼりもあるだろう

疲れの痛しもあるだろう

ちょっとお昼寝もあるだろう

一台一台の車の上に

ため息色の靄がかかる

僕の目には、そう見える



27.6.29-2.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

スローモーション

いつになったら、這い上がれるだろうか

若いころのこの疑問は

たとえかすかでも、光を見ていた

今のこの疑問は

あまりにも時が限られていて

絶望に等しい


若いころの無様は

捉えようによっては、かっこよくさえある

年老いた無様は

どうしようもなく哀れだ


転がり続けたあの頃は

尖った自分が、時に愛おしかった

いま同じように転がり続けたなら

奈落の底へと一直線に落ちて行く


唯一の救いは

その落下の速度を

胸に刻み込むことだけだろう

時速百キロを

あたかもスローモーションのように

27.6.23-2.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

農業

   下農は 雑草を作る

   中農は 果実を作る

   上農は 土を作る

       (東井 義雄) 


佛教大学の掲示板に書かれていました。



27.6.22-1.jpg

僕なりに言わせてもらえば・・・

続きを読む>>

posted by わたなべあきお | - | -

背景の記憶(175)

君の涙の美しさに
僕の瞳も潤んだ

君の涙の淋しさに
僕の心は戸惑った

どっちが真実なのか
わずかな時間の流れの中で
僕は涙の温もりと冷たさを感じた

僕はどうすればいいのだろう
僕は何を言葉にすればいいのだろう
見つからない答えの中で
時間だけが通り過ぎて行った

無言の涙がこれほど多くを語るとは
僕はついぞ涙の源を見つめることができなかった
本当の訳を知るのが怖かったのか
僕の考えすぎと思いたかったのか

また涙の温もりと冷たさが
僕の頬をつたった

涙.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

さりげなく

さりげなく〜が僕のモットーだけれど

そこにはいくらかの負荷が働くんだよね

かっこつけるわけでもなく

強がるわけでもなく

自分の内奥では激しく闘っていても

顔や目はサラッとしていたいんだ

できれば・・・

軽く微笑んでいたい

征服感や達成感を

自分だけの宝としてしまっておきたいんだ



あじさい.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

背景の記憶(174)

忘れてしまいたい記憶こそ、いつまでもいつまでも

脳裏に焼き付いて離れないものだ。

空腹に耐えられず、店先のリンゴ一個に手を伸ばしたとき・・・

母親の買い物籠の中の財布に手を伸ばしたとき・・・

海に落ちて、友達の差し出した釣竿に掴まったとき・・・

路地を飛び出して、車のドアにおでこを擦られたとき・・・

あの時、ああすればよかった、こうすればよかった〜は通じない。

起こってしまったことは戻らない。

貧困、生死、懺悔、後悔、感謝、

人間は、紙一重でどちらにも転ぶ。

27.6.17-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

置き去りにされた悲しみ

「親の心 子知らず」って言うけれど

「子の心 親知らず」ってこともあるんだよ

とかく大人は、自分を正当化して考える

目下の人や、子供には特に・・・

黙っているからって、何も知らないわけじゃない

内心、呆れかえっていることだってあるんだよ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

暗いバス停で

親の帰りをひたすら待ち続けた

三歳児の置き去りにされた悲しみなんて

なんとも思っちゃいなかったんだろう?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕は、そんなことをしちゃいけないと

自分に言い聞かせ、言い聞かせ、生きてきた

27.6.16-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

♪ドンゾコ節

♪ドン ドンドン どん底

 街のみんなが無視をする

 笑顔を見せても無視をする

 どうせおいらは除け者さ

 何をやってもドジばかり

 ドン ドンドン どん底

27.6.9-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

精一杯やって、ダメなら仕方がない

中途半端にやって、ダメなのは

本当にダメだ

「無茶をしてはいけないけど、少々の無理はしないとね」

誰かが言っていたな

集中して、集中して・・・

疲れた体に

雨が心地いい

27.6.9-3.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

それでいいのさ

「波乱万丈」だの「苦労の連続」だの

自分が言うな

自分がそこにいないとき

自分の耳に聞こえない場所で

ひと様が言うことだ

そして・・・

誰かが「・・・だってね?」って言ったら

黙って笑うだけさ

それでいい・・・それでいいのさ

27.6.9-2.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

▲page top