『臨終のことを先に習ひて 後に他事を学ぶべし』と教えられているんだけど、
それがどこか他人事で、ちっとも実感として思い巡らせていないような気がする。
もっと切実に考えられないものかと・・・。現代では、ひと昔前とは違って、
意外とアッサリと余命宣告をしたりする。「長くて三カ月でしょうか・・・」
みたいに。年齢によって受け止め方は様々だろう。もういつ死んでもおかしくない
年齢で聞くのと、働き盛りで聞くのと、幼い子供のことで聞くのと・・・。
「死」を大前提にして考えると、世の中の諸々が雑事と思えてくる。
くだらないとまでは言わないが、どうでもいい的な考えが巡る。
なにをこんなことにあくせくしていたんだろう・・・と。
それにしても、順序だててするべきことは山ほどある。
優先順位の問題か。
ゴミではないが、「残す」「捨てる」の二者択一を迫られる。
さて、・・・・・・・・・・
磯の香は懐かしく うら寂しい
母と繋がるから
浜辺に引き揚げられた手漕ぎ舟
沁みついた魚や貝の臭いに重なって
母の普段着の匂いが蘇る