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おかあさん

白い野菊 それが おかあさん

かすみ草 それが おかあさん

甘い綿菓子 それが おかあさん

両腕を開いて受け止める それが おかあさん

縁側の陽射し それが おかあさん

柔らかな胸のふくらみ それが おかあさん

頭を優しく撫でる手 それが おかあさん

お風呂の湯気の中 それが おかあさん



自意識があれば 鮮明に覚えていたでしょう

何も覚えがない

あるのは・・・

挫棺の中の

花嫁のような白装束のあ・な・た

三つ子の魂 ここにあり

おかあさん

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ひたすら

土を耕そう ひたすら 土を耕そう


   水を引こう ひたすら 水を引こう


      種を蒔こう ひたすら 種を蒔こう


         干上がって 石ころだらけで 誰も見向きもしないけれど

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切り札

ごめんなさい

力不足で・・・

ごめんなさい

情けない現状を・・・


チームワークじゃなくて

至極パーソナルなことなんだから

自分を責めるしかない


鋭い毒矢が飛んでくる

丁寧語に秘められた罵声

あなたの勤めは理解している

それだけに僕は葛藤してるんだ

あなたに泣きついても何も解決しない


この世はすべて自業自得

何を言われても受け止めて

何をされても従って

でも・・・

僕にも男の意地はまだ残っている

少なからず見栄もある

だけど・・・

最後の切り札だけは

今はまだ使わない

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背景の記憶(212)

僕の書いたシナリオを
何ページも飛ばして
きみは目の前にいた
そして・・・
分厚い冊子を一気に閉じてしまった

驚く僕を
きみは笑いながら見ていた
「省略、省略!」
僕には意味不明の言葉が
エコーのように響いて
頭の中を占領した

手順も階段も必要ないほど
二人の心の距離は近すぎて
大人のフリをする僕の心を
きみはあっさりと裸にしてしまった

そのスピードに戸惑って
その大胆さに驚いて・・・
それをまた面白がるきみがいて
僕はまったくお手上げさ



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寂しくなんか(返詩・春の乙女)

      さびしくなんか


    あなたは そこにいて ここにはいない

    でも・・・

    あなたは わたしの こころのなかに

    そっと やさしく いてくれる

    だから・・・

    わたしは さびしくなんかない


もう・・・

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変わり者

「君は変わっているよ」

「『変わっている』・・・いい響きだわ!

 おかしい・・・と違って、個性的ってこと!」


              「私の恋」

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声なき声

指導者たる者〜<愛の鞭>とも言える厳しさを備えていなくてはならぬ

ということは、重々承知しているのです。

異論を唱えるというわけではなくて、僕は思うのです。

指導、叱責の根底に<慈愛><思い遣り>が必要不可欠だと・・・。

「こんなこともできないのか!」
「何遍いわせるんだ!」
「やる気があるのか!」

縮こまる精神、揺れる心、泳ぐ眼・・・

上からものを言うのは、ある意味容易いことだ。

相手と同じ目線で、なおかつインパクトを与えようと思えば
心が伴わなければ伝わらない、響かない。

そう思いませんか?

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指導者たるあなたへの

僕なりの

声なき声ですよ。

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高度

どちらかと言えば、伏し目がちで

相手の目を見て話すことの苦手な僕ですが

最近、意識的にそうするように努めているのです。

刑事もののドラマに見られるほどの分析力はありませんが

相手の言葉の裏の心理や真偽の如何は

大方キャッチできることを知ったのです。28.3.2-1.jpg

それにしても・・・

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posted by わたなべあきお | - | -

存在

何を求めていたのでしょう

何を探していたのでしょう

それらはみな

すぐそばにあったのに

まるで空気のように

まるで寄り添う影のように

ずっと離れずに存在してくれていたのです

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北極星

「なぜ君が、お酒を覚えたいと言ったのか・・・わからない
 なぜ僕の服に、君の持っていた花の染みが付いたのか・・・
 君の欲しかったものは何なのか・・・
 なぜそれを、虹のように遠くから見つめるのか・・・何もわからない
 だから、それを僕に教えてくれないか?」


「任命状 あなたを私の恋人に任命します。
 変わり者のわたしよ。
 初めに謝っておくわ。
 今まで、あなたを困らせたでしょ?
 でもそれは、困った時のあなたの表情が大好きで
 何度も見たかったからよ。
 あなたと楽しい思い出をたくさん作りたかった。
 あなたと会うと、夢を見てる気がするわ。
 ああ、覚めたくないな・・・
 幸せな夢だから・・・」


「星座は季節ごとに変わる。
 でも基準点になるのは北極星ただひとつ。
 きみも僕も運がいいよな。
 北極星みたいな存在が心の中にいるんだから・・・」
 
                 「私の恋」


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