夕暮れ時、いつもの公園で
きみは待っている
バスを降りてからの小路を
僕は速足で歩く
角が二つあるので
公園からは直接確認できない
時々、僕はいたずらをする
直前の角の手前で木陰に身を隠す
時間厳守のきみは、約束の時間が五分も過ぎれば
心配げに僕を探しに歩き出す
きみが行き過ぎた後
僕は忍び足で公園に行き、ブランコに揺れる
きみが帰ってくる
「えっ!」きみが目を丸くする
事情を察知したきみが
拗ねたふりをして先に歩き出す
僕が追い越して振り向きながらゴメンナサイをする
ふたり
黙って手を握り合って歩き出す
僕は軍隊の行進のように
大きく腕を振り上げる
きみはわざと歩幅をずらして
さっきの仕返しを試みる
そんな・・・ふたり