正と邪、善と悪、美と醜など、ときに人は物事をばっさりと二分して捉え
ようとする。自分は、正しい側でいたいと願う。しかし、実際は、そんな単純な
ものではない。光の当て方によってはどちら側とも言えるし、ひとつの言葉では
表せない。矛盾した要素をそなえているもの。多面的で多義的である。人生とは、
すべからく「メビウスの帯」のうえを歩いているようなものかもしれない。
そして、いつも理解してくれない反対側へ「片想い」しているのである。
吉野 仁 (「片想い」解説)