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背景の記憶(217)

僕を劇的に変えてくれたのは
そう・・・あなたでした
生徒6人の英会話教室
京大生や大学院生の中で
僕はちょっと浮いていた

でも金髪でスレンダー美人のS先生は
僕をとても気にかけてくれた
目と目で会話をする・・・
20年であんな経験は初めてだった

何回目かのレッスンのあと
先生が僕に声をかけてくれた
「チョット ジカン アリマスカ ?」 はい!
先生のてんとう虫のような車で喫茶店へ行った

まじめすぎる
もっと体も言葉もオーバーアクションで
pretend・・・○○○のようなフリをすることね
今のの自分と違う人間になってみることね

そのようなことを話すと
先生は優しく微笑んだ

それから毎レッスン後
いつもの喫茶店で約一時間
先生との個人授業が始まった
小学校三、四年生の漢字ドリルで
僕が先生に日本語を英語で教える〜というスタイル
これが二年間続いた

先生がミセスだと知ったのは
かなり時間が経ってからのことだった
そのきっかけが幼い(?)僕には衝撃的だった

そしてその時こそが
僕のオトナへの入門だったのかもしれない

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posted by わたなべあきお | - | -

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