久しくカラオケも行かない。もちろんコロナもあるし、昔のような仕事上での酒の付き合いも激減した。繁華街の料亭やスナックも大様変わりしていることだろう。
若いころは、なぜか太鼓持ち的な役回りが多くて、司会やら酒のつぎ役やらで、まったく酔ってられない会合が多かった。そのおかげでとでも言おうか、世の中の裏表も直に勉強させてもらったし、僕レベルの個人では行けないような場所にも連れて行ってもらった。
お付き合いの場(?)から解放されて、帰宅のタクシーを途中下車して、近場のスナックへ寄るのが常だった。そこでやっとふわ〜っと酔えるのだった。自分で言うのもなんだが、歌は上手かった。演歌もリズム歌謡もフォークも、洋楽も、何でも来いだった。
そんな中で思い出す一曲がある。それは「浪花恋しぐれ」岡千秋と都はるみの台詞の入ったデュエット曲だ。僕が秋夫、彼女が春子・・・なんともウソのような配役だ。同じネズミ年・・・彼女が一回り上だった。♪芸のためなら女も泣かす・・・そらワイはアホや・・・なり切ったふたりの唄は拍手喝采を浴びた。まさしく懐かしい心温まる想い出だ。

今日(2月11日)は、私たち夫婦の金婚式。
建国記念日なので、あっ、忘れてた!はこれまでに無い。
半世紀・・・長いような、あっという間のような、複雑な感覚。
僕個人的には、結婚までの四半世紀が壮絶過ぎたので、色々あったとは言え、
右肩上がりの時代の流れもあって、比較的安定した五十年ではなかったろうか。
ものは考え様・・・下を向いて生きれば暗い人生になってしまう。
苦しくても、辛くても、上を向いて歩けば、希望が湧いてくる。
そして現実、たくさんの人たちの支えがあって乗り越えてきた。
しかし他方、家内からすれば、言いたいことは山ほどあるだろう(たぶん)。
廻りと比較対照してみると、良き伴侶に恵まれた・・・の一語に尽きる。
遅まきながらでも、恩返しの心で生きなければ!との思いを強くする。