もうずいぶん時が経ってしまったね
酔っぱらって
夢のまた夢を
思わず口にしてしまったことだけど
君は真剣に受け止めてくれて
本当に挿絵を描いてくれた

カッコつけて
詩集なんて言ったけど
残念ながら
それらしい中身は
生まれそうにないね
立場逆転で
君の絵に
コメントを入れさせてもらおうかな
この世のすべての事象は
「因果の法則」に則っていると教えられている。
「善因善果、悪因悪果」
生まれ来たこの世のことだけではなく
過去世に己はどんな悪業を積み重ねてきたのか・・・
わずかばかりでも善行はあったのか・・・
そしてその報いが今生に現われている・・・と。
しかし「隔生忘却」の理からすれば
具体的な内容を知ることは全く不可能と言える。
ただただ、今の己の在り様を見て推察するしかない。
では、未来(来世)に救いはあるのか?
それが問題だ。
迷信邪教に振り回される人もあれば、
無神論者となって刹那的に生きる人もいる。
いかにして「正心」に巡り合うか!
それが問題だ。
ここでまた、大きな分岐点を迎えることとなる。
生まれ変わり、死に変わり、幾度それを繰り返してきたことか。
堕獄の苦しみは、生きている間にはわからない。
ただ・・・この世もあの世も一緒とすれば
今、我如何に生きるべきか〜は見えてくる。

新校舎の一階の奥にある放送室は
当然ながら防音装置が万全で
入ると、すべての音が壁に吸い込まれるような
錯覚を覚えた。
ガラス越しの機械室からのサインに従って
僕は、ピン ポン パン ポ〜ン , ポン パン ポン ピ〜ン
と鉄琴を鳴らした。
「みなさん、こんにちは〜! まず今日のお知らせです・・・」
みんなは給食を食べている。
ぼくら放送部員はお預けだ。
合唱団員だったことも、理由の一つなのか
声の質が良かったのか・・・
500人くらいの中から抜擢された。
合唱団も放送部も、自分から手を挙げた記憶はないし
たぶん担任の田辺先生の推薦だったと思う。
給食を済ませたみんなが掃除をしている
ホコリもうもうのなかで
僕は冷めた給食を一人で食べなければならなかった。
毎日ではなかったから
たぶんもう一人アナウンス担当がいたと思うが
まったく思い出せない。
技術には宇野君いたような・・・
彼は今やフランス文学会の有名人だ。
歌にしろ放送にしろ
その後の勉学や職業に
まったく結びついていないのが情けない。
それもこれも、家庭崩壊と家出にある。
