あなた自身がどう思っているか知らないけれど
あなたは、僕の中で
力溢れて生きている
そう、僕の偉大なエネルギー源だ
あなたが反論するであろうその根源は納得済みだ
僕が勝手に作り上げた偶像だと言いたいのだろう
たしかにそうかも知れない
いや、そうに違いない
でも、ややこしい論法だが・・・
それも含めての<あなた>じゃないのかい?
決めつけて申し訳ないが
僕の作り上げた<あなた>としても
あなたはその<あなた>に気付いていないだけなんだよ
そして「逆もまた真なり」
僕自身が気づいていない<僕>が居るんだよ
僕の口癖さ
<己を客観視する>
そう、もう一人の自分を持つべきなんだよ
今の自分と、もう一人の自分が
合体、融合した時
とんでもない<自分>が生まれ出てくるんだ
わかるかな?
わかんね〜だろうな
いつもの・・・酔っ払いんの<戯言>さ

英会話教室の周辺がざわついていた。あのフォーククルセダーズの「北山修」が来ているということだった。僕たちの教室は七人授業だったが、彼は個人授業のようだった。後から思えば、府立医大は教室に近かったからだろう。ステッファニー先生の旦那はロックバンドで、しかもアンダーグラウンド的だったから、先生もさほど興味はないという雰囲気だった。
その北山氏が、後々スターダムにのしあがる存在になるとは、当時の誰が想像し得ただろう。やはり北山修と言えば、あの作詞能力だな。僕が一番好きなのは、「白い色は恋人の色」…
♪夕やけの赤い色は想い出の色
涙でゆれていた想い出の色
ふるさとのあの人の
あの人のうるんでいた瞳にうつる
夕やけの赤い色は 想い出の色
想い出の色 想い出の色
