旱天の慈雨


なにも期待していないときこそ、思いがけず他人から注がれる優しさや、小さな思

いやりが<旱天の慈雨>として感じられるのだ。そこにおのずとわきあがってくる

感情こそ本当の感謝というものだろう。親切に慣れてしまえば感謝の気持ちも自然

と消えてゆく。だから慣れないことが大切だ。いつもなにも期待しない最初の地点

に立ちもどりつつ生きるしかない。

            五木寛之「大河の一滴」

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posted by わたなべあきお | comments (0) | trackbacks (0)

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