<< 2025/11 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

中学三年生の夏

あなたはバスケ部のキャプテン

ポイントガードとしての

鮮やかなパス回し

溌溂としたプレーが眩しかった


僕は補欠

敗色濃厚の試合の中

唯一出場チャンスが訪れた

左45度から切り込んでのランニングシュート

一瞬静寂を感じた中で

あなたの「ナイ(ス)シュー(ト)!」

の声が体育館に響き渡った


中学三年生の夏

 20230721_180342.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

クシコスの郵便馬車

あなたは合奏団

顔の半分くらいもあるハーモニカ

「クシコスの郵便馬車」

軽快であざやかな演奏に聴き惚れた


僕は合唱団

課題曲は「みどり」

変声期前のソプラノ

あなたはどこかで聴いていてくれていただろうか


小学六年生の想い出

 20230721_165028.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

得意技

得意技は何?と問われたら

自転車(操業)と答えよう

他には?と問われたら

綱渡り と答えよう
20230720_043554.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

上方斜め四十五度

軒下の乾物になっても…

の覚悟を持てば、

怖いものは何も無い

際どく最低限の場所に己を

シフトしたら、光が見える

怖じ気づかないことだ

自分を最下層に置きたまえ

ほら、君の得意技

上方斜め45度に何が見える?


20230718_200544.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

さりげなく

悲しみの中に希望を見出だそう

明るい笑顔と笑い声こそが

あなたへの何よりの供養だろう

生前のあなたの専売特許だから

それにしても…

あなたの我慢強さにも程がある

自分独りだけのことなら

僕でもできるさ…

自分以外のひとのためのそれは

真似られない

自らのモットーを改めて言い聞

かせるよ

さりげなく

そう、何事もさりげなく




20230718_072436.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

懺悔

能動的になりなさい

たまには自ら動きなさい

己の言葉を発しなさい

陰で思ってる・・・見つめてる・・・だけでは

届きませんよ

あの人の心に

あの世を信じているんだから

今からでも遅くない

謝りましょう

ゴメンナサイ

懺悔しましょう

全ては僕が悪かった

僕の踏ん切りの無さの結末でした

20230718_053326.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

心の脚立


ひとの心を見つめ続ける・・・

好きな誰かを想い続ける・・・

そんな歌詞を口ずさむ

時が何もかも流し去らないように

心の中の灯が消えませんように

常に、掻き立てて・・・掻き立てて・・・

その一点を見据える心の脚立を固めよう

20230718_052448.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

あなた

あなたには負けた …

そして泣けた…

あなたは強い

破格的に強いひとだ

男の僕が真似出来ない

ひとのせいにしない生き方が眩しい

夫に逃げられても

昼夜を問わず働いて働いて

自分の命を削って生きて

二人の子供を、立派に育て上げて…

これからと言うときに逝ってしまうなんて…

僕は何処を見て生きて来たんだろう?

僕は誰を見て生きて来たんだろう?

爪の先ほどでも見習わなくてはいけないね



20230714_092838.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

ノクターン

誰となく

関わる女性にいつも母を重ね見て

その想いが微妙なニュアンスで伝わって

不思議な関係は出来上がってきたのです

それは恋愛とは呼べず

また友情とも言えず

ひとくくりにできない心の渦巻きだったのです

その母性愛的ぬくもりのなかで

目を閉じ雲にでも乗ったような感覚に溺れていたから

相手はそのもどかしさに戸惑ったのでした

その微妙な時間の受け止め方の違いが

なんとも悲しく切ないノクターンとなったのです

大人の風体のなかの奇妙な幼児性

その無意識の産物を見透かし包み込むひとはいない



20230713_153733.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

夏休み

夏休み

長〜い四十日間だった

ラジオ体操 絵日記 蝉しぐれ

冷えた西瓜やトマト かき氷

盆踊り 糊のきいた浴衣 慣れない下駄

線香花火と大花火の対比

ランプの下での怪談

唯一つ 足りないものがある

それは 母の存在

抱かれて歩けば・・・

手を繋いで歩けば・・・

どんなに楽しい夏休みだったことだろう




20230615_093904.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

▲page top