90を過ぎたMお婆さんが、一人で借家に住んでいる。
三連戸の建物で、隣の二戸は取壊しが始まっていた。
家主は支度金を出すから出て行ってくれというわけだが
「もうこの年だから動きたくない、此処で・・・」
Mさんはそう言って住み続けた。
すると相手は、「耐震不足」を理由に危険だというわけで
さらに立ち退きを迫った。
そして裁判になり、結果はMさんの主張が認められた。
立ち退き料は金額から言えば、一般事例に比べてかなり高い額を提示
されていたのだが、それよりも今の生活形態を変えたくないという
主張が認められたということだろう。
しかし、ここで問題発生。
中途半端に解体された隣家との壁面がほったらかしなのだ。
ブルーシートで一時凌ぎはされているものの、大雨の際には
Mさん側に入り込んでくる状態。
通常ならトタン板くらい貼ってくれるのだが、家主側も
そこまではしてくれない。
う〜ん・・・悩みどころ。
巡り巡って、僕の方に声がかかった。