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タイムスリップ

不気味な静寂が部屋を支配する
外からも音らしい音は聞こえてこない
時折風が隣の洗濯物を揺らすだけ

パソコンで観ているユダヤ人ガス室送りの
映画のせいかもしれない
まるでその時代にタイムスリップしたかのようだ

人間の愚かさはどこから来るんだろう
当事者は自分が後世に裁かれる存在だなんて
思ってもいないだろう

現代も同じようなものだ
明らかな軍服と武器を持たないだけで
やってることは愚か極まりない

市民は無抵抗に追いやられ
運としか言いようのない気まぐれが
人々の生死を分ける

暗闇と無音のなかで
携帯のバイブ音に
現在に引き戻される

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posted by わたなべあきお | - | -

ナンセンス

シ〜ンと静まり返った闇の中で

ビクッとした自分の体の震えで

目が覚めた


現実の回想だったのか

それとも幻想だったのか

いつものように

登場人物は複雑怪奇で

設定シーンも紛らわしい


酒はその人の本質を露わにする

対人のイメージであり観念であり

時に鋭く矢を放つ

きのうの君はいささか毒を帯びていた


俺は賢げにおさまった言い回しが嫌いだ

言葉に詰まっても咳き込んでも

的確に捉えたセンテンスが突き刺さる

明日の何かのために

今夜手を抜くのはナンセンスというものだmy face.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

必然

師を選べ

友を選べ

こちらが本気で求めるならば

必ず出会える

偶然のように思えても

それが必然

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posted by わたなべあきお | - | -

おまかせ

希望という名のジャンプ台

挫折という名の滑り台

そうか・・・そう来たか

僕はひねくれてるからね

希望という名の滑走路

絶望いう名の・・・開かない落下傘

覚悟した瞬間に

大きく柔らかな掌の中にある26.10.16-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

然るべきもの

何もしないで諦めてはいけない。

山、谷、荒野・・・

どんな場面におかれようとも

実は其処が安穏の地であることに

気付かねばならない。

然るべきものあっての話だが・・・。

さて、その然るべきものとは?


戦場のど真ん中

逃げ場所ではありませぬ。

弓矢も鉄砲玉も

頬をかすめて通り過ぎて行く。

目を瞑っても

両目を見開いても

僕は真っ直ぐに歩いて行ける。

posted by わたなべあきお | - | -

日はまた昇る

日は沈むけれども

また

必ず

日は昇る

それが

希望だ

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そんなもんさ

人間の習性として

他人の批判は、これでもかというくらいするが

いざ自分が批判される側に立つと

血相を変えて反論する



そんなもんさ

ああ、そんなもんさ


アンタのことだよ

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posted by わたなべあきお | - | -

なし、なし、なし

何もないのも

かえって清々しい

いや、強がってる場合じゃない

むしろ

心が決まるというもんだ

手紙なし

電話なし

メールなし

posted by わたなべあきお | - | -

確率

広く覆われた雨雲の中に

一かけらの青を見つけた

僕はその中心を目がけて

指鉄砲でバーンと一発

打ち放ったんだ


弾は

届くはずもないその距離を

延々と飛行して

青の中へ突き抜けて行った


とんでもない確率のなかで

僕は

今日も

人差し指に集中している

posted by わたなべあきお | - | -

耐えて

批判を受けて

捨て台詞を叩きつけられて

先を見通したかのように断罪されて


それらはすべて

言い返しようのない事実であり

ただ心の奥底に刻み込むしかなく


やっと見つけた

長いトンネルの向こうの薄明かりは

行ってみれば瞬時の幻で

いくつもの迷路の分岐点だった


ひとつを行っては引き返し

次のひとつを試みる

何度でも

何度でも


彼らが立てかけた壁は

頑強にしてそびえ立ち

打ち破ることも

よじ登ることも

できやしない


土の上で大の字になった僕に

大粒の雨が叩きつけ

跳ねた泥が目を潰す


口を開けよう

鼻腔を開こう

耳を研ぎ澄まそう


この繰り返しよ

この連鎖よ

僕は半歩でも前進しているのだろうか

posted by わたなべあきお | - | -

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