♪広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず
早瀬踊る光に 揺れていた君の瞳
季節はめぐり また夏が来て
あの日と同じ 流れの岸
瀬音ゆかしき 杜の都
あの人はもういない
クラブの夏のイベントで、僕は幹事をしていて、いろいろと動き回っていたのだが
カラオケの最後の方になって、みんなから「幹事も唄え!」ということになった。
僕は「青葉城恋唄」を選曲した。というのも、故郷の懐かしい友の死の知らせから、
まだひと月も経っていなかったのだ。彼女の供養にはとてもならないだろうけど、歌詞の内容に彼女への想いを重ねて歌い出した・・・。
優しいメロディーと歌詞の内容が、彼女の想い出と重なって、涙が滲み、声が震えた。近くで聴いていた人が、事情も知らないだろうに、目頭を押さえていた。

人が亡くなるってことが、こんなに自分が生きるってことに影響するのか!ってこ
とを実感したのは超久しぶりだった。
それは、僕の人生の師が亡くなられた時、本来ならば、僕は葬儀の執行長をするべ
き立場にあったのだが、葬儀の後日、言われたのは「呆然自失」状態で、何の役目
も果たせていなかった・・・らしい。
そりゃあそうだろう!人生最愛の師が、この世から居なくなってしまったのだ。
人の死には、それなりに免疫力のある自分と思っていたが、いざその場に直面
すると、我を失ってしまっていた。・・・らしい。
実母の時は、僕はまだ三歳だった。父の時は、父はもう百歳だった。
兄、姉は、一緒に暮らした期間は皆無に等しかった。
ある人から、その瞬間のことを頼まれた。「死の覚悟」と言うのか、毅然たる
言葉だった。何を隠そう・・・その人は我が師のお嬢さんだ。
死生観は、僕とまったく同じだった。
天は、引き合わせるべき人を、必ず引き合わせる。
