今読んでいる本の中に、ハッとする文言を見つけて驚く。
<世捨て人>
僕は二十歳のころ、叔父の依頼に乗って、離島での港湾建設の仕事の手伝いをしていた。
従業員のほとんどが出稼ぎ労働者で、その人たちを束ねるのが役目だった。
今なら犯罪ものだろうが(いや当時でもチャンとした犯罪か)、無免許で小型船やダンプを運転したり、潜水夫の命綱を握ったりしていた。
飯場では鹿児島出身の人たちの影響で、焼酎をしこたま呑んだ。父親のような世代の人たちに「アキちゃん、アキちゃん」と可愛がられた。
そんな賑わいの中から抜けて、夜中に波止場に熱転がって、星空を眺めるのが常だった。
そんな僕にある日叔父が、酔っていたせいもあるのだろう・・・「お前は、世捨て人みたいなやっちゃなぁ〜」と呟いた。(若干二十歳の人間に世捨て人か・・・)不思議と反感は覚えなかった。言い当てていたからかもしれない。そうなんだ、あのころ僕はもう、ある部分で達観していたところがあったんだ。母親のいない現世なんて・・・」と。
そして・・・
ネガティヴな問題に直面し、苦しくなってきたら、「神様が解決策を考える機会を与えてくれたんだ!ラッキー☆」など、すぐ意識的に能天気に捉えるようにしました。そうしたら、不思議とあっという間に解決するようになりました(笑)
離れて行く人は追わない。それよりも、今日の前にいる人、これから出会う人の方が大切。過去よりも今と未来を大事にしていきましょ?
じゃないと、素晴らしい出会いを逃してしまいますよ〜
綱渡り結構じゃないですか!自転車で操業できてるって幸せじゃないですか!
このご時世に凄いことじゃないですか!
リムジンも事故で大破したら終わり。乗り物の大小は関係ありませんよ。
あっけらか〜んといきましょ?悩んでも仕方ないことは悩まない!自分の意思が決定したら、そのタイミングが来るまで動かない。その間、未来のための準備をしたり、心に栄養を与えたり、人生を楽しむための時間に充てたらいいと思いますよ。
幸せは誰にも平等に与えられてる。辛い時こそ、その見つけ方を忘れないよう、見失わないよう、おたがい頑張りましょう!!
(北の大地の大切な友からのメール)

阪急電車を降りて、梅田の地下街を歩く。
エスカレーターは別として、人の歩く足が速い、速すぎる。
流れに合わせていたら、疲れる。
京都は田舎だな・・・実感する。
地下鉄に乗る。
乗り込んできた外国人が、大声でしゃべり出す。
こりゃ、中国語だな。
言語学的に、主語→述語→だから、つっけんどんに聞こえる。
同じアジア圏だけど、言葉以前に、やはりなんとなく顔立ちも違う。
乗客の中に、見覚えのある顔を見つけた。
他人の空似〜か?この世に七人のうちの一人か?
目的地で地上に出て、方向感覚が麻痺してしまった。
後で気づいたのだが、地下にいる間に地上の出口は分かるようになっているのだ。
やはり、僕は田舎者。
それにしても、広範な地下街。
何かあったらパニックだな。
そんなことを考えながら、目的のビルのエレベーターに乗った。
あのころを思い出せ
終バスも過ぎたバス停で
待ち続けた五歳の夜
あのころを思い出せ
湖岸にふたり腰かけて
待ち続けた瞬間
あのころを思い出せ
海辺の小舟に腰かけて見上げた
満天の星空
あのころを思い出せ
寝袋にくるまって見上げた
果てしない星雲
あのころを思い出せ
六畳一間のアパートの窓から
見つめ続けた町の灯り
あのころを思い出せ
洗いざらしのジーパンと
ブーツで賭けた坂道
あのころを思い出せ
飲むほどに冴えわたり
天に向かい叫んだ飯場の夜
あのころを思い出せ
遠ざかる島影に残した
果てしなき慕情
あのころを思い出せ
灯りを消した湖畔の宿に
残し残された誓いの余韻
あのころを思い出せ
鍵盤を壊れるほどに叩いた
熱くも青い純情
あのころを思い出せ
子どものように無邪気に
追いかけっこをした帰り道
あのころを思い出せ
事故で臥せった枕元に届いた
あなたの優しい笑顔の写真
あのころを思い出せ
雨に濡れて歩く僕に
そっと差しかけられた赤い傘
あのころを思い出せ
引っ越しを手伝った夜
思いもしなかった次の約束
あのころを思い出せ
コスモス畑の真ん中で振り向いた
長い黒髪のきみの笑顔
・・・・・・・・・・・・・・

自然の猛威
ただただ・・・茫然
前都知事が「天罰」と言って物議を醸したが
擁護するわけではないが
あれは、その土地の人に対する〜と言うよりは
<人類の驕りへの警鐘>という意味ではなかったかと・・・
災害のミニチュア版は
人間の足もとでも起こっている
たとえば蟻
人間の靴に踏みつけられ
ちょっとした雨に押し流され
彼らにしてみれば
大きな岩であり大洪水ということだろう
たかだか50年、100年を単位として
考え生きる人間と
千年、万年を単位として
動く自然界と
この落差は比較にならない
人間言葉で言えば
天界の怒りは
最高潮に達しているのかもしれない
古代人の
自然崇拝は
現代に蘇らすべき
大切な心なのかもしれない
パンチをくらって
仰向けに倒れた
クリーンヒットではない
腹をえぐるようなボディーブロー
目の前がどんどん暗くなってゆく
・・・・・・・・・・・・
言葉には
こんな力もあるのかと
しみじみ思った
・・・・・・・・・・・・
立ち上がって
ファイティングポーズをとろうとして
不覚にも膝を折った
・・・・・・・・・・・・
電話の向こうの
不敵な笑いが見えるようだった
あんな若造にやられるのか
・・・・・・・・・・・・
僕は無言でリングを降りた
歓声も罵声もない
無人のリング
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帰ろう
帰ろう
一人だけでも
待ってくれている
あの場所へ
