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長い手紙を出せば

   
   長い手紙を出せば

 
   長い手紙を出せば
   甘えてるようにみえる
   そこで便箋に 大きく
   "例のもの頼む"と書いた

   七字だけの手紙に
   封書はもったいないと返事がきた
   返事の返事はハガキに"諾"一字
   ---この諾が甘えているぞと俺を野次ってた


       【サトウハチロー】

   

posted by わたなべあきお | - | -

 私は今も、前方に光明を見ている。闇の中に一点の光を見る。闇というものが
如何に厚っぽい、重々しい、深い遠い垂れたものかということと、そういう完全な
闇の中にも一つの点の明るさがあって、それはぼうと白く霧の中の明るい小さな穴を
なしていて、しかもその穴からはいくら外をのぞいてみても、仮相の形象の何一つ
見えないということを、私は丁寧に知った。これは経験である。自分の指先さえ
見えない深い木の間の闇夜より、なほ厚い閉ざされた垂れ下がった闇があったことを、
私は戦後にまざまざと経験して知ったのである。しかし私は自分がその闇の住人となる
「不安」を毛頭も意識しなかった。
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
昭和二十年代から三十年代の前期にものを学び教えられた若い年代は、最も卑しい者や
卑しくなったものに、卑しい方法で卑しいことを教わったということを、一度反省して
みる必要がある。たしかに卑しいと納得し、しかもそれを自分の責任で反省する者が、
次代のまことの変革精神の核となることを私は信じている。

          【保田与重郎】

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偽善者

人間は自分の間違いを語る勇気と謙虚さを持たねばならない。

それを横に置いておいて、さもそれらしき事を並べ立て、

自分を偽るのは、まさに偽善者以外の何ものでもない。

「恥の上塗り」という…一旦誤魔化しを犯せば、それを隠すためにまた嘘をつく。

「振り出しに戻る」という……こっちのほうがはるかに潔い。晴れ晴れとしている。

「終始一貫」という…

「真実一路」という…

近道か遠回りか~それは他人が決めることではない。

遠回りに見えても、本人にとっては最大の近道だったりする。

心の物差しは、人それぞれなのだ。



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posted by わたなべあきお | - | -

三倍

僕は、いわゆる「占い」は信じる方ではないが、

よく放送等で出てくる「この人は、ひとの三倍働く人です」というのは

何となく信じてしまいたくなる。

たしかにそういう人は存在するからだ。

持って生まれたものプラスその後の努力精進の賜だと思う。

ある段階以降は、おそらく加速度的に飛躍して行くのだろう。

裏を返せば、凡人と言えども努力を怠るな…の戒めと受け止めたい。

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生涯勉強

指導者(教導者)の手法は様々である。

どっちがどうとも言えないし、それぞれの個性もある。

しかし、僕的に言わせてもらえば、たとえ訥弁でも、一語一語に心を込めた言葉にこそ

感銘を受ける。

威圧的、高圧的な表現方法には耳を塞ぎたくなる。

その裏の心理を探れば、慢心、借りもの、勉強不足が見え隠れする。

自身に置き換えてみれば、

謙虚に生涯勉強、生涯向上心を失いたくない。

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クォーターマン

上空斜め四十五度の目線

その視線先の男

どちらが本物の自分なのか

現実界を生きていながら

その自分が仮者のように思う

上空の男こそが本者と確信する

そしてそのまた遥か上空にいる母と

透明かつ清らかにして頑強な糸で結ばれていることを

確信する

母は決して手招きはしない

ただ優しく悲しげな眼差しを注ぐだけ

posted by わたなべあきお | - | -

人生の休憩

「頑張り抜いて、もうあかんと思たら、休む。

何もかも投げ出して休憩する。そうせんと、取り返しのつかんことになる。」


「相手を傷つけたと思うことで、自分が傷つくということもするなよ。」


      「焚き火の終わり」 【宮本 輝】

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真の指導者

どの分野にしろ指導的立場にある人間が、暴言、暴力に及ぶのは、

真の指導力の欠如の裏返しです。

あの巨人を退団した桑田氏が、高校野球の旧い体質の指導者を鋭く指摘したり、

前阿倍監督と対立した構図と一緒です。

政界の軍備、戦争論も一緒です。

世代の差、時代の違いと言ってしまいがちですが、どんな時代であれ、

「真実は一つ」です。要は、見極めの問題です。

諦めて関わらないという選択をする人も多いですが、僕は冷静沈着に心的に激しく

対抗する立場を取りたいと思っています。

posted by わたなべあきお | - | -

それでいい

   これっぽっちしか
   できないんです

   それでいい
   それでいい
   それでいいのです

   あれも
   これも
     ではなくて
   あれが
   これが
     なのです


    【横田 武】

…………………………………………………………………………………………………………………………

達観の域の先生に、何もかも反発して、いきってた二十歳の自分。

それさえも見透かされて、ただ無言で見守り続けてくださった。


  先生 僕は何でも先生の逆です
  そこで先生はおっしゃりたいのでしょう
  物にも事にも裏表の二つの顔があるのだと
  わかっているんです 先生のおっしゃることすべて
  でもどうしても ああ これが人生なんだと
  割り切れない 悟りきれないのです
  それこそ 本当の負け惜しみのような気がして
  こうして何もかも反発しているのです
  お許しください 先生

             二十歳の詩集




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posted by わたなべあきお | - | -

寸借詐欺

猛暑日続きの京都…まさしく外は危険だ。 

昨日、所用のためバスで出掛けた。乗り換えが必要だったため、次のバス停で

待っていたら、老婦人が女子大生に何やら頼み込んでいた。断られたようで、

今度は僕に。バス賃を貸して欲しいらしい。一瞬、これは詐欺だな…と思ったが、

黙って230円渡した。そして彼女は到着したバスに乗り込んで行った。想像するに、

彼女は無賃乗車証を持っているはずだ。おそらく先のどこかで降りて、

また同じことを繰り返すはずだ。

これを半日もやれば、千円、二千円は稼げる?だろう。

成功率は三割か五割かわからないが…。寸借詐欺というやつなんだろう。

僕は、そのせいとは言わないがバスの系統を間違えてしまい、遠く離れた場所で

下車して2キロほど歩く羽目になった。炎天下、持って行ったタオルが汗にまみれた。

これなら、タクシーに乗った方が良かったかな…と自分を責めた。八つ当たりする

物も無く、「あの婆さん、いい死に方は出来んよ」と思いながら、ひたすら

汗を拭き拭き歩いたのだった。


 

posted by わたなべあきお | - | -

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