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流離い

もうひとりの自分が叫ぶのです

「僕は旅に出ます」

そして、念を押すように付け加えるのです

「もう、此処へは帰っては来ません」

その真向かいの自分が応えるのです

「そうしなさい 僕もそうしたかったのです」

ふたりの自分の意見が一致したわけですから

当然の結果か生まれたはずでした

しかし……

彼は動きませんでした

心の浮遊のみに止めたのです

これを最高、最善の選択と言わずして、何と言うのてしょう

彼の心の中の小宇宙は

何ものにも比較、対峙できないのでした

posted by わたなべあきお | - | -

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