誰とは言わず みんな心を病んでいる ある地方都市で詩人としての地位を確立した彼女も同じだ 「昼の明るさの中では 無心を装っても 夜の暗さの中では 身を縮め震えながら 点滴のように流れ打つ 時計の音を数える」
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暑さと寒さが同居する 季節の分かれ目で 山の木々は衣替えに戸惑い 空をゆく雲でさえ その形を作れないでいる ベランダを抜ける風は 生あたたかく それでもじっと待てば 時折ひんやりとした風が 宅配便のように届く
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