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風

      風

  そうか
  じゃあ あの丘へ登ろう
  どんな風が吹いているのかな?
  でも……
  ふたりで一緒に行けば
  優しく頬を撫でるそよ風かな?
  それとも……
  きみが僕にしがみつくほどの
  イタズラ風かな


      風(返詩)

  手を繋いで
  一緒に駆け上がりましょう
  息を切らしながら見下ろす景色は
  きっと……素敵ね

  清々しい風が吹き
  私の隣にあなたがいて
  あなたの隣に私がいて
  ふたり……微笑み合い……
  それだけで幸せ

  ふたりに嫉妬した風が
  いたずらに吹いても
  かたく握り合った手はほどけない
  いつまでも
  このままでいたい
  このまま
  時が止まってしまえば良いのに……

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posted by わたなべあきお | - | -

ふたり

    ふたり

  僕たちふたり
  遠い昔に逢ったよね
  顔も
  名前も
  知らないよ
  でも……
  心が覚えているんだよ


    魂の記憶 ふたり(返詩)

  遠い
  遠い昔の記憶
  魂に刻まれた  
  あなたという名の
  ………想い
  何度生まれ変わろうとも
  必ず出逢う
  そのための
  ………証

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こゝろ

私はあなたの意見を軽蔑までしなかったけれども、けっして尊敬を払いうる程度にはなれなかった。あなたの考えにはなんらの背景もなかったし、あなたは自分の過去をもつにはあまりに若すぎたからです。私は時々笑った。あなたは物足りなさそうな顔を私にちょいちょい見せた。その極あなたは私の過去を絵巻物のように、あなたの前に展開してくれとせまった。私は心のうちで、はじめてあなたを尊敬した。あなたが無遠慮に私の腹の中から、ある生きたものをつらまえようという決心を見せたからです。私の心臓を立ち割って、暖かく流れる血潮をすすりとろうとしたからです。その時私はまだ生きていた。死ぬのがいやであった。それで他日を約して、あなたの要求をしりぞけてしまった。私は今自分で自分の心臓を破って、その血をあなたの顔に浴びせかけようとしているのです。私の鼓動がとまった時、あなたの胸に新しい命が宿ることができるなら満足です。

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私は冷やかな頭で新しいことを口にするよりも、熟した舌で平凡な説を述べるほうが生きていると信じています。血の力で体が動くからです。言葉が空気に波動を伝えるばかりでなく、もっと強い物にももっと強く働きかけることができるからです。

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            「こゝろ」【夏目漱石】
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自己憐憫

〖自己憐憫〗を辞書で引けば、

〈自分の境遇や不幸を過剰に悲しみ、どうせ自分なんて……と自分は可哀想と、

自分で自分をあわれむ気持ち〉とある。

自分の問題を客観視できずに、周囲の同情や注意を引こうとすることなんだろう。

大なり小なり、この心理は誰の心にも隠れ潜んでいる。

これが高じれば精神的病となってしまうわけだが、そこに至らないための

もうひとりの自分を持てるかどうかにかかってくる。

その〖心〗を扱う小説家の多くが〖自死〗を選ぶのもまた興味深い話だ。

〈愚かなる者たちよ〉とでも言うように………。
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背景の記憶(342)

♪空よ 水色の空よ
  雲の上に 夢をのせて 
  空よ 私の心よ
  思い出すの 幼い日を

  故郷の 野山で
  初めて 芽生えた
  あどけない 二人の
  小さな愛
  空よ 教えてほしいの
  あの娘は今
  どこにいるの

  故郷の 野道で
  固く手を にぎった
  あの頃の 二人の
  小さな愛
  空よ 教えてほしいの
  あの娘は 今どこにいるの
  
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スカイツリー型

昔は、貧富の構造をピラミッドに例えて表現されたけれども、

今や、それはスカイツリーに例えるべきかも知れない。

ごく一握りの億万長者が天辺にいて、大半は裾野を成している。

これまた昔は、一億総中流意識とも言ったけれども、今は何て言うのだろう?

地上底辺を通り越して、地下に埋没してしまっているのかも知れない。
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程

色欲は生きる原動力の一部ではあるが

それも〖程〗の問題であって

すべての源であろうはずがない

かといって、それも無ければ廃人に近く

生きる活力も生まれては来ない

報じられる事件の中に

なんとまた色恋沙汰の多いことか

相思相愛ならともかく

完全な一方通行では

結末は知れている

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名作

一見、平易な文章の中に

語られる事象の深いこと……

それを名作と言うのだろう

やたら難しい文言を多用した分厚い本の

なんと陳腐なこと……

それは我々のレベルでも一緒か

己の通信簿をつけてみよ

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落ち着き度

過度な神経質

潔癖症

癇癪持ち

これらには、正直言って……堪えられない

アホ、バカ……という意味じゃなくて

ちょっと能天気な面のある方がいい

精神的ゆとりというか、幅というか

言葉が適切かどうかわからないけど

その方が、こちらが落ち着く、安心していられる

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こゝろ

先生が私に示した時々の素気ない挨拶や冷淡にみえる動作は、私を遠ざけようとする
不快の表現ではなかったのである。いたましい先生は、自分に近づこうとする人間に
近づくほどの価値のないものだとわからせよという警告を与えたのである。ひとつの
なつかしみに応じない先生は、ひとを軽蔑するまえに、まず自分を軽蔑していたもの
とみえる。

      「こゝろ」【夏目漱石】
   
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