「紙一重」「表裏一体」
そんな言葉を実感している。
物事には、完全な右か左、上か下、善か悪、もあれば
何方とも言えない微妙な事柄もたくさんある。
とかく人は、どちらかに決定づけたがるけれども
其処の部分は慎重に吟味、考察したいところだ。
勿論、神(天)の領域からすれば、その善悪は明白であろう。
その領域にまで踏み込もうとは思わない。
逃げ口上ではないが「真実は神のみぞ知る」ということなのだろう。
ニュースの中の事柄にしろ、身の回りの出来事にしろ、
「まったく・・・」の話しが多すぎる。
基本、見過ごしてしまう、タッチしたくない自分が嫌になる事がある。
そんな自分の心を見つめすぎて、
自分の裏扉を開けてしまいそうな自分に恐怖を覚える。

「あなたは、いつもどこか遠くを見ている。」
そんな意識は欠片もないんだけど、あなたはそう言って寂しそうな顔をした。
あなたの存在が当たり前になっていて、その空気のような存在のかけがえのなさ
が、僕には掴み切れなくて、気が付いたら繋いでいたはずの手は振りほどかれてい
た。今にして思えば、僕の見ていた<遠く>とは、<亡き母>であって、でもそれ
はあなたにしてみれば、他の女性と映ったのかもしれない。そしてそれはあなたに
とっては、確かに自分以外の他の誰かであって、自分に僕の心の全部が向けられて
いないと映ったのでしょうね。そんな存在の母にさよならをして、貴女の胸に飛び
混んでいたなら・・・
