どこか遠くを・・・

「あなたは、いつもどこか遠くを見ている。」

そんな意識は欠片もないんだけど、あなたはそう言って寂しそうな顔をした。

あなたの存在が当たり前になっていて、その空気のような存在のかけがえのなさ

が、僕には掴み切れなくて、気が付いたら繋いでいたはずの手は振りほどかれてい

た。今にして思えば、僕の見ていた<遠く>とは、<亡き母>であって、でもそれ

はあなたにしてみれば、他の女性と映ったのかもしれない。そしてそれはあなたに

とっては、確かに自分以外の他の誰かであって、自分に僕の心の全部が向けられて

いないと映ったのでしょうね。そんな存在の母にさよならをして、貴女の胸に飛び

混んでいたなら・・・ 

飛行機雲.jpg

posted by わたなべあきお | comments (0) | trackbacks (0)

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