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こ・こ・ろ

 もう少しの我慢だとか、いまを乗り切ればなんとかなるとか、そんな

上っ面な言葉はたちどころに排され、耐えるしかない悲惨な現実だけが

目の前に醜悪な現実として横たわっている。

 つらい時、人はそれがいつかは終わると確信しているから強くなれる。

だが、いつ終わるとも知れない闘いがもたらすものは、絶望と脱力だ。



             「空飛ぶタイヤ」  池井戸 潤












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posted by わたなべあきお | - | -

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