もう少しの我慢だとか、いまを乗り切ればなんとかなるとか、そんな 上っ面な言葉はたちどころに排され、耐えるしかない悲惨な現実だけが 目の前に醜悪な現実として横たわっている。 つらい時、人はそれがいつかは終わると確信しているから強くなれる。 だが、いつ終わるとも知れない闘いがもたらすものは、絶望と脱力だ。 「空飛ぶタイヤ」 池井戸 潤
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