潮の香りのする島に生まれ
湧水を飲み、牛馬に囲まれ
野苺、李、橙、梨、栗、椎の実
あけび、、、
さざえ、あわび、タコ、、鰯
何でも獲れた
夕陽のきれいな湖の街で育った
ふたり並んで夕陽を見た
中学生のあの時、、、
二十歳前のあの時、、、
別離なんて夢にも思わなかった
ずっと一緒と思ってた
ずっと、ずっと、、、
原色は苦手だ
淡い色が好き
気が晴れる 落ち着く
深刻な考え事の時はモノクロの世界
黒の中に真っ黒を見つける
あのとき あなたは
鮮やかなコバルトブルーのシャツで現れた
詰襟の学生服の僕とは
見事なまでのコントラスト
「卒業」の映画に誘ったあなた
男女が逆転したようなショックを受けた
あなたの切り開く未来は眩しい
僕一人ではとても歩けそうもない
強く強く引っ張られ
軽々と抱きかかえられ
僕は青い春の夢の中で踊り
心地よい疲れの中で眠った
○押してもダメなら引いてみな。
〇招かずとても、来るものは来る。
〇車を降りて、歩いてみることだ。これまで目に入らなかったものが見えてくる。
○頭でっかちになるなよ
○少々の無理はしなきゃ事は成らないけど
無茶はするなよ
若いころ、先輩に言われた。
頭の中でこねくり回していないで、正面からぶつかってみろ!
というわけだ。
思考の勝ち過ぎた自分が嫌になって
闇雲に飛び出して行った。
「おまえは、脱出の名人だな」と父が手紙に書いていた。
そうさ、僕は脱出魔さ。
「どうしてそんなに苦しい方へ苦しい方へ行くの?」彼女に言われた。
流れ者に女は要らねえ(そんなにカッコいいものかよ、泣いてたくせに)
物事の優先順位を考える。
楽をして難題を解決しようとは思わない。
我慢、節約、効率、効果・・・
一喜一憂せずに、じっと考えてみれば
たしかに核心が浮かび上がってくる。
数字だけを追いかけて、日にちだけを問題視して
断罪する担当者には我慢ならないが
それでもぐっと我慢する。
まさしく・・・「 忍 」
まんま〜 まんま〜
「あれ、アキオがマンマごせって言っちょうわ」
その瞬間、母は高熱の身を忘れて目覚め
僕を気遣った・・・(らしい)
有難きかな
母の愛
いよいよ崖っぷちまで追い詰められて
万事休す!・・・の段階でも
秘かに腕組みをして
じっと見つめ続ける自分がいる
まるで他人事でもあるかのように
よくよく見れば
その口元は、何かを楽しんでいるかのような
何やってんだよ!
ギブアップかい?
残った!残った!
凄まじき悲喜劇の人生劇場
一途に 一本道
馬鹿正直に 一本道
振り向かず 一本道
惑わされず 一本道
蒼空に突き抜ける
一筋の飛行機雲
角度を上げて天空までも飛んで行け
僕は沈んだ心に翼をつけて
あの飛行機雲と同化する
人生の宝は
ドン底の中に落ちている
勝利を表す
VictoryのVは
いったん下がってから
上がっています
いったん、ドン底に落ちてから
這い上がるのが
Victoryなのです
<ひすいこたろう>