横たわるきみの横に
朝のひかりが射している
過去の重さを洗おうとして
辿り着いた深い眠りよ
別れようとする魂と
出逢おうとする魂と
ああ体中輝きながら
旅立って行け朝に
モーニング モーニング
きみの朝だよ・・・
・・・・・・・・・・・
生まれようとする魂と
老いぼれて行く魂と
ああ人間のはしくれに
生まれてきたというのに
・・・
変わろうとする魂と
澱んでしまう魂と
ああ体中輝きながら
旅立って行け朝に
・・・
現代社会に欠けている潤い、水分、湿り気、これは一体何なのか?
一言でいうとそれは「情」ではないでしょうか。
愛ではだめなんです。
愛情が必要です。
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今日のようカラッカラッに乾いてしまった社会には、「情」という水分を
補給し潤う必要がある。
その湿り気は涙ではないか。
涙を流すことは、笑うことと同じくらい大事だ。
五木寛之