巧い絵なんて、幾らでもある。しかしよい絵はほとんどない。まして凄い絵は〜。 それが惟朔の結論だった。惟朔の描く絵は巧い絵であり、しかもその年齢にしてはという注釈がつく。そこそこに巧い絵にすぎないのだった。 なぜ芸術家と呼ばれる存在があらわれるかといえば、才能が努力やそれで得られる技術を超越するからだ。 花村萬月 「百万遍 青の時代」 これほどまでに・・・
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