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報道されるような賑やかさとは裏腹に

この町は淋しく廃れている

台風の予防のようにシャッターは降ろされて

看板たちは幾十年の前のようでクサく感じた


歩道を我が物顔で走る自転車が

どこへ向かうのか

立ち並ぶ店などまったく関係ないとでもいうように

無表情に通り向けて行った


表に出てきた帽子屋の主人が

僕を見て意味もなく笑っている

諦めの作り笑顔が

泣いているように見えたのは

ただの僕の想い過ごしだったのだろうか

posted by わたなべあきお | - | -

生きる

言う立場の人間は雄弁だ

控え目な言葉を遣っても

その中身には弓矢の鋭さがある

弾丸の鈍い光と重さがある


聞く立場の人間は無防備だ

遮る楯も甲冑も何の役にもたたない

せめて心の壁を柔軟にして

吸い込むようにキャッチングしよう


睨みつけているんじゃない

見届けている

見据えている

その言葉の真意を

その表現の危うさを


心の中の握り拳は

爪が食い込み

赤い血が滴る

僕はまだ生きている

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祈り

間接的SOS受信せり

されど我、救援に向かう力なし

あるのは祈りのみ

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血の涙

君は、君の中の

苦しみ、悲しみを微塵も見せなくて

いつも静かに笑っている


僕はと言えば

同じように笑っているつもりなんだが

悲しい笑い

苦しい笑いになっちゃって

血の涙が滲み出るようだ


くよくよするなよ

諦めないで

腹の底から笑い飛ばしちゃえ

飛び散った破片が

またまた胸に刺さらないように

posted by わたなべあきお | - | -

ホンモノ

誰もが<悪い国>というその国にだって

≪善良なる人≫はたくさんいるんだ。

<自国はいい国>だと思っていても

【とんでもない悪者】もいるのだ。

【人面獣心】の輩が・・・

地域を治め国を統括する。

間違った「愛国心」の化身となって・・・。

posted by わたなべあきお | - | -

ライン

黒く、太く、強いラインを引いて

スパッと切り離す

その瞬間を待ちわびている

過去との訣別

ひととの永訣



そんなことは

誰も知らない

誰も想像すらしない26.7.15-2.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

北の大地の

北の大地に住む君からの応援歌は

誰にも増して力強く雄々しくて

勇気百倍とはこのことと

己を奮い立たせてくれました


北の大地に住む君からの便りは

誰にも増して心強く優しくて

大地を渡る涼風のように

僕の心を和ませてくれました


北の大地に住む君からの秘伝は

誰にも増して直情かつ官能的で

遠隔を無にするテレパシーのようで

僕の心に鋭く響きました


いま見上げる星空の彼方に

その笑顔を思い浮かべ

その温もりを感じ

その心の叫びを聞いて

僕の想い全部を送り届けよう


あらゆる病巣が君から消えますように

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終着駅

何も言わないことが

僕の愛情表現だということを

君は理解していたのだろうか

そして・・・今も


言葉を操りすぎた僕の終着駅

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傘(青春時代)

いつもの帰り道

降り出した雨に僕が足を速めたとき

すっと傘が差しのべられた

赤い傘の中で君が微笑んでいた



バス停で別れる時

君は傘を渡してくれた

「折りたたみがあるから・・・」

バスの中での気恥ずかしさよりも

君が隣にいるようで

僕はぐっと傘の柄を握りしめた26.6.19-1.jpg

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予感(青春時代)

あなたが後ろから追いかけてくる靴音は

言葉に置き換えられるほど新鮮で

思わず歩調を緩める僕だった

速足のいじわるはできなくて

かと言って振り向く勇気もなくて

隣に並ばれる瞬間が待ち遠しかった

それからの数分間

僕たちは見合うこともなく

交わす言葉もなく

ただゆっくりとした同じ歩調で駅へと向かった

自然に絡まった小指に力を感じたとき

初めて目と目で向き合った

そしてやがて安心しきったように

しっかりと手を握りあった26.6.18-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

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