『名を取るより得を取れ』
という諺があるけれども
何か忘れちゃいませんか!・・・っちゅうんだ
たしかに、そいうシチュエーションは起こり得るだろう
しかし、
<魂>まで売るわけにはいかないぞ!>
『・・・御義口伝に云く四面とは生老病死なり四相を以て我等が一身の塔を荘厳するなり』
宝塔は、四つの面を持っていた。それは生老病死という免れ得ない人間苦であった。この四つの最大の苦悩によって、宝塔はさらに荘厳されていくという意味である。私は、妙なご託を並べているのではない。ここで鼻白む人は、生涯、箸にも棒にもかからぬ文章、あるいは小説を書いていればいい。だが、四相を以て我等が一身の塔を荘厳することに勇気と歓びを得れば、そして、我々一人ひとりの生命が、途方もない巨大な宝塔であることを認識すれば、石ころも枯れた花も犬の毛一本をも縁にして、文学は無限のドラマを創造し、人間の幸福のために動きだすだろう。
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宮本 輝
弓(刀)折れ、矢尽きる
焼け石に水
日暮れて、途遠し
雄弁は銀、沈黙は金
窮すれば通ず
九死に一生を得る
人は落ち目が大事
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
老骨に鞭打つ
恩を仇で返す
石に立つ矢
喉元過ぎれば熱さを忘れる
背水の陣
身から出た錆
正直は一生の宝