書いてさえ虚しいのに、書かなかったら、もっと虚しい。つまり虚しさも感じない
ほどにむなしい晩年になる。自分の書いたものを、いつまでも握って出さずにいる
と、精神的な便秘になる。それ故次への展開がきかない。ところが出すとかえって
執着がなくなる。だから思い切って出すんですね。たとえ人からどう言われようと
かまわぬじゃありませんか。結局は自己の執着を断つために出すんですから・・。
森 信三
文明とは交流であります。
交流によって日本人はできあがった。
外来のものに受容力があったのです。
日本は一種の、国内的国際訓練を受け続けた国です。
外来のものに受容力があり、賢く選択し、見抜くことができる民族です。
司馬遼太郎(講演録)
「アメリカの旅の話に戻りますと、私にはなんだかアメリカ人がさびしそうに見えま
した。たしかに偉大なアメリカ文明はある。しかし、われわれのように、文化をもっ
ていない。そのため心が安らかにならないのではないか。
文明は合理的なものですが、文化は非常に非合理的です。その非合理性が心を安ら
かにさせる。」
司馬遼太郎・講演録
愛する人を傷つけられて、正気でいることは極めて困難です。
人間は仏にも菩薩にもなれば、修羅にも鬼にもなる。
(長松清潤師)
○教養というのは、物事の多面性を理解して、
一本調子に行かないこと・・・
○人に頼る、頼られるってのいうのも
案外いいもんだなと・・・
(井川意高)
あ
一途に咲いた 花たちが
大地に 落ちたとき
”あ ”と 声をたてる
あれを 聞きとめるのだ
つゆぐさの つゆが
朝日を うけたとき
”あ ”と 声をあげる
あれを 受けとめるのだ
(坂村 真民)