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三日月の想い

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紙飛行機

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背景の記憶(305)

 アルバイトを終えてバス停までの帰り道、雨が降り始めていたが、それでも僕は殊更ゆっくりと歩いていた。そう殊更に。本通りとは違う細い道なので、通る人もまばらだ。バス停まであと数百メートルとなった時、後からコツコツコツと靴音が聞こえてきた。この靴音に僕は確信した。それはバイト先で気になっていたYさんなのだ。これまで何度か後ろから見かけたことがあった。僕はバスだけど、彼女は電車であることも知っていた。

 ふり向きたい気持ちを抑えて歩いていると、不意に赤い傘が頭の上にかけられた。無言だったけど、まるで「濡れますよ」とでも言うように。横顔を見ると目が優しく笑っていた。「ありがとう」の気持で、僕はコクリと頭を下げた。背丈が違い過ぎるので、僕は傘を受け取って彼女に半分以上被るようにして歩いた。

 言葉を発しようと思ったけど、それを遮るかのように駅に着いてしまった。バス停の屋根の下で、僕は傘をたたみ返そうとすると、彼女は初めて言葉を発した。「私、折り畳み傘があるから、それ使ってください。バス降りても歩くんでしょ?」有難い言葉だった。「じゃ、遠慮なく・・・」と言って、二人は別れた。

 バスに乗って、場違いに思える赤い傘を手に持って、窓に映る僕の顔は少々にやけているように見えた。前の席に座っている女性が、傘と僕の顔を見て、ちょっと笑ったような気がした。でも、僕にはそれさえも嬉しく受け止めることができた。バスを降りたら、ルンルンルンなんてスキップでもしそうな気分だった。



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大輪

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返詩をくれる貴女に、僕は逢ったこともないし、顔も知らない。

でもその内容に共鳴を感じて、うっすらとイメージは出来上がっていった。

こんなやりとりは、どれだけ続いたのだろう?

想い出せない。

そして、僕には恒例となった・・・突然の別れが待っていた。

おそらく貴女は、現実界で真の恋人に巡り合ったにちがいない。

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ごめんなさい・・・

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おかあさん

今日は、我が母の祥月命日

もう七十数年の時が流れた。

享年33歳だから、年齢的には、はるかに逆転しているわけだが、どういうわけか、僕の心の中では、そのイメージの逆転は起こらない。起こりようがない。

いくつになっても母は母。いつも天空から優しく見つめ続けてくれている。

念ずれば、その想いは霊界を駆け巡り、辿り辿って必ずやその目的の霊に到達すると聞く。

僕の想念が辿り着いた時、その想いが人体と化し、母の胸に飛び込むことが出来るだろうか。

この世の孤独は、特別耐えがたきものとは思わない。少なくともこの僕は。

僕の想念はあの世とこの世を往来する。光年の単位を押し付けられても、自由に飛翔する。

教えられた通りとすれば、母は光と花園の中にはいない。しかし、この僕が行って手を握れば、その場は一転するはずだ。

常盆常彼岸…その弔いが母をひとときの寂光に導く。

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