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一生

「おれは風が向うから吹いて来て、そして吹き去ってゆくのを感じていた、そのうちふと、いま自分に触れていった風には、二度と触れることはできない、ということを考えた、どんな方法をもちいても、いちど自分を吹き去っていった風には二度と触れることはできない・・・そう思ったとき、おれは胸を押しつぶされるような息苦しさ、自分だけが深い井戸の底にいるような、真っ暗な怖ろしさに圧倒された」


「たいせつなのは身分の高下や貧富の差だはない、人間と生まれてきて、生きたことが、自分にとってむだでなかった、世の中のためにも少しは役立ち、意義があった、そう自覚して死ぬことができるかどうかが問題だと思います。人間はいつかは必ず死にます、いかなる権勢も富も、人間を死から救うことはできません、そして、死ぬときには、少なくとも惜しまれる人間になるだけの仕事をしてゆきたいと思います」


「百姓も猟師も、八百屋も酒屋も、どんな職業も、絵を描くことより下でも上でもない、人間が働いて生きてゆくことは、職業のいかんを問わず、そのままで尊い、絵を描くということが、特別に意義をもつものではない、・・・私はこう思い当たったのです、わかりきったことのようですが、私は自分の躯で当ってみて、石を担ぎ、土運びをしてみてわかったのです、そうして、初めて本当に絵が描きたくなって帰ってきたのです」

                 山本周五郎

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巡礼

「苦しみつつ、なおはたらけ、安住を求めるな、この世は巡礼である」



               『青べか物語』 山本周五郎



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「絵になる風景を探そうとしてはいけない。

 どんな風景でも、見る目と心があれば絵になる」


              「こんな夢を見た」 ゴッホ

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他者の理解

 他者の理解とは、一つの考えを共有する、或いは、同じ気持ちになるということ

ではないだろう。むしろ苦しい問題が発生している将にその場所に共に居合わせ

て、そこから逃げないということではないのか?

 果てしなく言葉を交わしながら、同じ気持ちになるどころか、逆に二人の差異が

様々の微細な点で際立ってくる。細部において自己との違いを思い知る。それが

他者を理解するということであろう。

 差異を思い知らされつつ、それでも相手をもっと理解しようと、その場に居続け

ること、そこに初めて真実のコミュニケーションが生まれるのであろう。

        「クラスメート」(ラガーマン・達哉)




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贈り物

<切実な思いが奇跡を生む>


<奇跡の瞬間>


<待ち続けた我々に、喜びという贈り物が届く>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


きみの欲しかったものは何ですか

なぜ僕の服に、きみの持っていた花の染みが付いているのか

なぜそれを、虹のように遠くから見つめるのか、分からない

何も分からない

だからそれを教えてくれないか




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天啓

「いかなる昨日よりも

       今日がいちばん尊い」



「たとえ悪意から発せられた言葉であろうとも

        自分への忠言と受け止められたなら

                  その結果は計り知れない」


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外科医

およそ臨床、特に外科医の仕事は、万巻の書物を読み、いかに高等な理論を持った

としても、目の前の患者さんの病苦を自らの技術によって救えなければ何の価値も

ない。

                   (羽生富士夫)

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「明日が不安なのは当然だけど

そのために、今日を無駄にするのは

最も愚かなことよ。

あなたたちが過ごす時は、昨日でも明日でもなく

今、この時間なのよ。」


           「女王の教室」

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海は「生み」の別名

人は驚くが、北海道には九十超えてなお、昆布漁に出ている現役漁師がいる。

というのが菊次の定番の言葉だった。

九十まで船に乗るのだと言い、人は肉体で老いるのではなく、心で老いるのだとい

うのが持論である。



何もないところから人間が一人この世に現われるなんて。

女は皆、腹の中に命を生み出し育む海を抱えているのか。

海は「生み」の別名なのかもしれぬと、一歩は思うのだ。

中学生の頃、作文に書いた内容が、今はもっと実感として胸にある。



              井沢  満 「わが家」

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いつかは必ず勝つ

〇全力でがんばってる奴が
 すべての賭けに負けることはない。
 いつかは必ず勝つ。

〇本当のプライドってのは
 看板でも肩書でもない。
 自分の仕事に対して抱くものだ。

〇ただゴールするために走るんじゃない。
 勝つために走るんだ。

〇肉体的にも精神的にも
 追い詰められた中で
 自分の走りをしてこそ一流なんだ。

〇困難であろうと
 これを乗り越えないことには
 次に進めない。だったら
 そのために戦うしかない。
 時間と体力の許す限り。

          「陸 王」 池井戸 潤



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