「甘受」〜雨に濡れたくらいの腹立ちはすぐ消える。
しかし人間関係となると、心の奥底にグサリと突き刺さるようなものが多い。
ニタッと笑ったから刺し殺したという話に驚くが、これは人間に怒りの心が
存在し、事に触れて爆発する事を示す。
その事が問題ではなく、自分にある怒りの存在が根本問題なのだ。
この事を知るのは苦しい。
自分が受ける結果は、自分に原因がある(自業自得)と言う事実すじ道を
無視して来た、過去人生を清算しなければならなくなる。大変。
(田辺 聖恵)
国は栄えて行くべきだ、経済や文明は発展していくべきだ。私たちはそうして前へ前へ進み、上を見上げて来ました。しかし度を超えた成長は無理を呼びます。日本には「足るを知る」という言葉があります。自分に必要な物を知っているという意味です。人間が一人生きて行く為の物質はそんなに多くないはずです。こんなに電気に頼らなくても人間は生きて行けるはずです。「原子力」という、人間が最後までコントロールできない物質に頼って生きて行く恐怖を味わった今、再生エネルギーに大きく舵を取らなけれべ、子供たちに未来を手渡すことはかなわないと感じています。
私たちはもっとシンプルでつつましい、新しい「幸福」というものを創造する力があると信じています。がれきの荒野を見た私たちだからこそ、今までと違う「新しい日本」を作りたいと切に願っているのです。今あるものを捨て、今までやって来たことを変えるのは大きな痛みと勇気が必要です。しかし、今やらなければ未来は見えて来ません。心から笑いながら、支え合いながら生きて行く日本を、皆様にお見せできるよう努力しようと思っています。そしてこの「絆」を世界の皆様ともつないで行きたいと思っています。
渡辺 謙・ダボス会議スピーチの後半一部