…その淋しいという気持ちが実はとても大事なんだ。
淋しかったり、孤独だったりする時間をしっかり持てた人は、
来るべき相手にめぐり逢った時、その人の良さや、やさしさが以前より
よく理解できるようになる。いい恋人がいるとは、皆、孤独で、
淋しい時間、自分は何なのか、を見つめていた人だ。
【伊集院 静】
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これは体験上、実感として受け入れられる。
まさにそうなのだ。
二十歳すぎ…大失恋のその後数年間、空白とも言える時を過ごした。
他人から見れば…夢遊病者のような…
叔父に言わせれば、「おまえは世捨て人みたいなやっちゃな」
実際第三者からすれば、そう見えたにちがいない。
腑抜けではないが、いつも遠くを見ていた。関わった女性みんなが
同じ言葉を口にした。
「あなたはいつもどこか遠くを見ている…」
誰だって誰かと比べたら足りないし、比べはじめたらきりがない。
でも、自分がこれで十分だと思えば十分じゃないか。
人と比べるより、自分の好きなものや自分らしいものを基点に生きる方が、
ずっと楽しい。
人と比べて無理をせず、あるがままを喜ぶ。
くよくよ悩まず、なるようになると覚悟を決める、
問題を解決しなければと執着せず、「まあ、いいや」と思う。
【藤村俊二】
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本当の武術の達人は、豪腕の人ではなく、力を抜くことを知っている人だ。
脱力して、ヒラヒラとしていながら、芯は強い。
「がんばっている姿を見せるのは、カッコ悪い」
猛烈に頑張っても、人前では努力の欠片も見せない、飄々とした人でありたい。