台風の影響もあって、ちょっと工期が延びましたが、明日には完成です。
隣家の壁及び屋根関係もスッキリしました。
後は入口ゲートを残すのみとなりました。
仕事の現場が近かったので、Yさん宅にご機嫌伺いで行ってみた。
もう来年90歳というおばあちゃんだが、口の方は相変わらず達者で高齢を感じさせない。
昔(30年位前まで)小料理屋を営んでいた人で、ズバズバものを言う明るいお婆ちゃんだ。今もその雰囲気が残っていて話していて楽しく飽きない。
台所のちょっとした不具合を直してあげて、お茶をいただいているとき、昔話が出た。「K大学の総長さんやM製作所の社長さんや・・・えらいさんも結構来てくれてはったんやで〜」
「Yさん、その性格やから・・・みんな安心して息抜きに寄ってたんとちゃう?」
「そうかもなぁ・・・そんな人らにでも<ちょっとこれ、隣に渡してんか>って遣ってたわ(笑)」
なんとなくわかるような気がした。ビジネス絡みで緊張しっぱなしのお偉方が、ふっと安心する母親みたいな空気に寄ってきたんだと思う。
「それにしてもYさん、いい時代にお店やってたねぇ〜」
「ホンマや・・・ええ時代やったわ。今では考えられへんわ」
「Yさん・・・そういう裸の接客をしてきはったから〜若いんやわ」
「そうかなぁ・・・そうかもしれへんなぁ・・・」
Yさんは昔を懐かしむような表情で、また僕にお茶を入れてくれた。
雨が降ると思い出す
仲直りの日は
いつも雨の日曜日だった
後から思えば
小さな誤解や言葉の行き違いだったのだけど
その時は
この世の終わりのような深刻さだった
周りも心も
静けさに包まれた
雨の日曜日
わだかまりが洗い流され
本来の純心が蘇った
「ごめんなさい・・・」
それだけでまた
前を向いて歩きだした
それはいつも
雨音もない
静かな静かな雨の日だった
白日の夢・・・
先輩女史Oさんはデパートの若々しい売り子で登場したし
商社の営業マンT君はなぜか旅行会社の添乗員だった。
僕は行ったこともないカトマンズの空港に降り立ち
見上げた空には大小二つの月がさも当たり前のように浮かんでいた。
こりゃあ・・・小説の場面だな・・・そう思った。
<月光の東>や<1Q84>の断片がごっちゃまぜで
まるでスライドショーのように展開した。
僕は何かを(誰かを)追いかけているようにも思えたし
また何かに(誰かに)追いかけられているようにも感じた。
対象物(者)がはっきりしそうな際どい場面で目が覚めた。
寝返りを打ってぼんやりと眺めた夕刻の空には
下弦がかった半月が白くぼんやり浮かんでいた。