釈尊の説かれた「無常」の真理とは、「この世ではいつ何が起るか分からぬ」
ということです。それ故我々は、この「無常」の大法を常に心して、何が
起こっても驚かぬようにしなければならぬ。それでもイザ現実にぶつかった
となると、動揺を免れないがしかし根本的な動転だけはしないですむ。
森 信三
師匠に言われたことを思い出す。
人を注意する時は、何処か一ヶ所、逃げ道と言うか避難場所と言うか、
そう言う所を与えなくてはならない。
何処へも逃げ場の無い状況を作ってしまっては、
言うべきことも伝わらない。
ネズミの抜け穴とでも言うべきものだ。
表現を替えれば、
三つ注意を与えて、最後に一つでいいから、
どんな小さなことでもいいから誉める。
「だけど君の此処は良いね」というわけだ。
そうすれば、注意された点にも心が素直に向くというわけだ。
これは、逆の立場での実体験でもある。