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陽炎

炎天下では

あの頃を思い起こそう

帽子も被らず

ひたすら歩き続けたじゃないか

公園の水が命綱だった

木陰が救いだった

アイスキャンディーが宝石のように思えた

19の夏 ヒロシマ

陽炎に僕の未来を重ね見た



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三日月

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飛行機雲

夕暮れの西空に向って

一機のジェット機が銀色に光って

白い尾っぽを残しながら飛んで行く

まるで僕を置き去りにするように

また・・・僕に「ついて来い!」とでも言うように

数十秒後に消えてしまうその尾っぽに

僕は己を重ね見ていた


俯きながら

地面ではなく

空を見上げている己に

希望の欠片を見つけたような気がした





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仮の宿

仮の宿の世の中で

もうひとりの自分が

目一杯生きている

投げ出しもせず

懸命に生きている

現世でのご褒美を望むわけでもなく

殊更来世を夢描くわけでもなく

もう一人の自分が

足掻き、這いずり、進んで行く
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もう一人の自分

あたかも十八の若者になったかのような

眼差しの自分がいる

そして、厚かましくも

語り掛けようとする衝動に駆られる自分がいる

引っ込み思案で

臆病者で・・・

そんな自分への後悔か

リベンジか

君はまぶしい

君は爽やかだ

君は・・・君は・・・

そして、僕はこんな思いに至る

あの時、思いのままに行動に移していたのなら・・・

自制とは何なのか

抑制とは何のため

後悔とはちょっと違う

もう一人の自分がいる

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朝焼け

色鮮やかな朝焼け

夜空の星たちとは違って

僕は何を祈りましょう

僕は何を託しましょう

少なくとも前を見て

必ずや上を目指して

蒼色に吸い込まれる前に

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カラー

新緑の街路樹

その中に際立つ信号の赤

蒼空に浮かぶ白雲

その中に飛ぶ大鷲の飛行


僕の好みの色はダークブルー

あなたのはコバルトブルー

そして、あなたのはブラック&ホワイト


色は心の表出

それぞれの歴史

それぞれの願望


同じでなくてオッケー

対極で万全

補色の融合


明日は何色に染まるのでしょう

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火山

私は休火山か
それとも活火山か
少なくとも死火山ではない

心の奥底のマグマが
沸々と燃え滾っている

幽かな抜け穴は見当たらない
数ミリでも亀裂を確認すれば
鋭い感覚で抜け出てみせるものを・・・

何に対して怒り
燃えているのか
対外ではなく
己自身への憤懣なのか
それさえも自覚できない

外気に触れることなく
心内で膨張しきった時
私は存在し得るのだろうか

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住居におれば女になる

家に帰れば嫁になる

里に還れば娘になる

そうして

人気のない夜道の木の下では

胸にすがってくる恋人になる

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あなたに捧げるささやき

その人はまぶしい
僕は応対にひどく気を遣う

その人の得意な笑顔
一点の曇りもない爽やかな笑顔から
僕は逆に
宇宙の寂寥をよみとる
まるで星座のような

そうです
そしてまた
ひと知れぬ夜空の深淵に飛び交う
閃光のささやきを


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