緑の野原にきみを見る
薄紫の山並みにあなたを想う
はるか遠い水平線に亡き人たちの声を聴く
故郷は僕を待ってくれているでしょうか
母の想い出のないあの地は
故郷と言えるでしょうか
目を瞑りましょう
夕日を背に菜を摘む母が見える
腰を伸ばし額の汗を拭う母が見える
坂道で両手を広げて僕を抱き寄せる母が見える
死の淵を彷徨う僕を必死に看護する母が見える
僕はあなたに何をしてあげたのでしょう
存するだけで良かったのでしょうか
さよならも言えずただ泣いてばかりいた僕
ただただ想うこと
その想いを届けること
あの時とは逆に
僕があなたを抱きしめてあげましょう
さびしくなんか
あなたは そこにいて ここにはいない
でも・・・
あなたは わたしの こころのなかに
そっと やさしく いてくれる
だから・・・
わたしは さびしくなんかない
もう・・・