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万歳三唱

棘が痛い

薄い胸の幕を突き破る

発信源に

そこまでの意図はないことくらい

分かっているさ

でも、確実に突き刺さる

僕には、それを抜いて投げ返すだけの力は

もうないんだ

悔しいけれど・・・

自虐的に、万歳を三唱しようじゃないか

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posted by わたなべあきお | - | -

和解

傘もささずに

雨に濡れて歩き

安アパートにたどり着いた

異常な悪寒に襲われて

寝袋に潜り込み

二日二晩

体を丸めて犬のように眠った

熱と汗と涙と幻と・・・

すべての日々と和解しよう

窓外の星たちは

僕をやさしく迎えてくれた

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posted by わたなべあきお | - | -

夢の中の青春

ずっと青春時代であったなら
これって何も欲しくはないな
腹減っても水だけ飲んで
二日や三日はへっちゃらだった

好きな娘はあこがれだけで
いつも遠くから見つめてた
ジーパン二本と寝袋で
どこで寝たってへっちゃらだった

足枷手枷の今だけれど
不貞寝の夢は青春そのもの
自由闊達飛び跳ねてるよ
きみも少女そのものさ

あのころ打ち明けられなかったことを
堂々と口にしている僕
きみは戸惑い苦笑い
それが小気味よくいと可笑し

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posted by わたなべあきお | - | -

simple is best

ラフスタイルというより

カジュアルないでたちをを教えてくれたのがあなたでした

シンプルでさりげない・・・そんな魅力

あなたのそれを察知して

日々変わってゆく僕を

あなたはやさしく微笑んで

見つめ続けていてくれた

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posted by わたなべあきお | - | -

勇気百倍

花にもそれぞれ個性あり

衆目を集めて、これ見よがしに咲く花もあり

人目を忍ぶがごとくに、ひっそりと咲く花もある

もちろん、後者好みの僕ではあるが

誰一人として振り向かない・・・というのも悲しい

一人で良い

あなたひとりで良い

それだけで、勇気百倍頑張れる

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メリハリ

ゆっくり ゆっくり

かたつむり大作戦

触覚は張り巡らして

情報キャッチは怠りなく

新幹線では見えないものが

鈍行ならハッキリ見える

この切り替えだな

メリハリ メリハリ28.3.31-1.jpg

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さすらい

ああ・・・たしかに何も知らなかったよ

教えてもらえる環境にもなかったし

そんな友達もいなかったから・・・

その分、人にとって当たり前のことが

僕には、すべて新鮮で初体験だった

恥もかいたし、逆襲も受けた

そして、それら全てが

僕という人間を形成していったように思う

家の中の孤独

人ごみの中の孤独

社会の孤独

人生はいつも青春

いつも心のさすらい



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posted by わたなべあきお | - | -

オトナ

きみは今、どうしてるかな?

もう母国に帰ってしまったのかな

ご主人の死をインターネットで知ったよ

その世界では有名人だったからね

記事の中に、きみの名も出ていたよ

懐かしいねぇ・・・あのころ

二人とも若かった

いや、僕はホントに幼すぎた

鈍感で未熟者で

なによりも思い遣りに欠けていた

あの時、僕がもうちょっとオトナだったなら

きみを救えたかもしれないのにね28.3.26-1.jpg

posted by わたなべあきお | - | -

ふたり

夕暮れ時、いつもの公園で
きみは待っている
バスを降りてからの小路を
僕は速足で歩く
角が二つあるので
公園からは直接確認できない

時々、僕はいたずらをする
直前の角の手前で木陰に身を隠す
時間厳守のきみは、約束の時間が五分も過ぎれば
心配げに僕を探しに歩き出す

きみが行き過ぎた後
僕は忍び足で公園に行き、ブランコに揺れる
きみが帰ってくる
「えっ!」きみが目を丸くする

事情を察知したきみが
拗ねたふりをして先に歩き出す
僕が追い越して振り向きながらゴメンナサイをする

ふたり
黙って手を握り合って歩き出す
僕は軍隊の行進のように
大きく腕を振り上げる
きみはわざと歩幅をずらして
さっきの仕返しを試みる

そんな・・・ふたり







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posted by わたなべあきお | - | -

私は誰でしょう?

後ろからそっと

目隠しをしましょう

さあ・・・

私はだぁ〜れだ?

えっ!

手のぬくもりと感触で当てたの?

でも、良かったよ

他の人の名前を言われたときのことを考えたら・・・ね

posted by わたなべあきお | - | -

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