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ささやかな空想

そっと名前を呼んでみた

あなたの名前を呼んでみた

暗闇の彼方から

木霊に似た返事がしたような

嬉しい錯覚を覚えた

そして厚かましくも

その木霊を僕の名前に置き換える自分がいる


あなただけが他の人とちがっていたね

ちゃん付けではなくて

丁寧にさん付けだった

親しみとそれ以上と

聞き分ける語感に

心の重さを感じる僕だった

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posted by わたなべあきお | - | -

コスモス

あなたが一番好きな花

それは コスモス

純潔 優美 調和 乙女の愛情 幼い恋心・・・

あなたそのものの花言葉たち

あなた自身に逢えるような衝動に駆られて

僕は嵯峨野路を歩く

夏の天の川に似て

この季節だけのあなたとの再会

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悦び

言葉にしなければ 伝わらない

でも・・・

言葉にしない中で

相手の胸に響く悦びが

僕はとっても嬉しいのです

それが堪らなく好きなのです

そしてまた

その確証とも言える

相手の眼差しが

僕の胸を射抜くのです



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いざ、勝負!

相似の体験

相似の罰

父と同じ体験をしている僕

遺伝の一言では語れない何か

憎むべき本質を断ち切ろう

いざ、勝負!

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ショック

あなたの写真がありません

ただの一枚もありません

焼き払ったのでしょうか

それさえも記憶がありません

誕生日も覚えていません

見事なまでのショック

母との別離に匹敵する

止まってしまった記憶と時間

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タイムカプセル

校庭の片隅には無いよ

更衣室の裏庭にも無いよ

だって

僕の心の奥底だもの

覗いてみたいかい

僕には

開けちゃいけない気がするんだよ

二人だけのタイムカプセル

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照りつける日射し 
押し退けられる灰色の雲 
気だるい山波
昨夜の夢は熱気に追いやられて
ただ現実だけが立ちはだかる

通学の小学生たちの
かん高いはしゃぎ声も
休日のように聞こえない

直射を受ける草花は
口を開けて待っている
霧水の銀色の花
逃げ惑う小虫たち
うなだれていたひょろい草が
一瞬頭を上げたような

今日という日は

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遠い眼差し

「あなたはいつも遠くを見ていた」

突き刺さる別離(わかれ)の言葉

無意識の心の徘徊

不確実な弁解

自業自得

胸の痛みを癒すかのように

またしても僕は・・・

遠くを見てしまう

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離島の星空

浜辺に引き上げられた櫓漕ぎ舟に

僕たち二人は腰掛けて

沈みゆく夕日を眺めていた

何の言葉も要らない

圧倒的な離島の夕暮れ


劇場の幕間のように

空は満天の星空へと移行する

手が届く・・・を実感する


やがて僕たちは

ゆっくりと仰向けになり

星たちの一員となる

握り合った手は

見事なまでにとろけ合う

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蒼空

雲の上はいつも蒼空

こんな看板を掲げたお店がある

ちょっと寄ってみたくなるね

僕の心のどんより雲が消えてなくなるようだ


雲一つない蒼空の向こうから

大學の学園祭なんだろう

大音響の歌声が届く

若いってすばらしい

謳歌せよ青春


僕も一瞬若返ろう

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posted by わたなべあきお | - | -

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