その優しさがマイナスだと言われる 過ぎるのだ・・・と 甘さに置き換えてのことだろう そうかな これは父譲りだからね 良いも悪いもないよ 僕の中に 母親譲りは見つけられないのかな 女番長のような一面の欠片でも 残しておいて欲しかったさ
ねんねこや〜 ねんねこや〜 あきおはいい子だ ねんねしな〜 ・・・・・・・・ ゆっくりからだを揺らしながら 軽く優しく両の手が動く ・・・・・・・・ 昼間、坂道を駆け上って 母の胸に飛び込んだ瞬間が スローモーションのように蘇る でも すべてはまぼろし
母の声 母は四つの僕を残して世を去った。 若く美しい母だったさうです。 母よ、 僕は尋ねる、 耳の奥に残るあなたの声を、 あなたが世に在られた最後の日、 幼い僕を呼ばれたであらうその最後の声を。 三半規管よ、 耳の奥に住む巻貝よ、 母のいまはの、その声を返へせ。 堀口大學 ※シチュエーションがまったく同じである。 僕は前日、満三歳になったばかり。 「あれ・・あきおが、まんまごせって言っちょうわ・・・」
葉脈のように 僕の血脈が浮かび上がる 僕は・・・ まだ・・・ 生きている もう少し 生きなければならない この一事を完遂しなければ 終われない
ここまでの人生を漉してみよう 何が残る? 何も残らないか? まだまだだな 集大成にはまだ早い 小っちゃな伝記は、誰も読まない ここからだよ やってみせろよ
母子草 母子草 その花も葉も なんということのない つまらないものです けれど 母子草という言葉の響きが こころにすなおにしみこむのです サトウハチロー
愉しいことばかりの人生が らしき人生とは思わない 死んじまいたいくらい辛いこと 泪も枯れるほど悲しいこと ぶん殴ってやりたいくらい悔しいこと そんなことの連続でも つかの間の安らぎがあれば 僕には愉しき人生さ
靴紐を強く結び直して 歩き始めよう 身も心も引き締まる
随分長く逢っていないけど 僕の心の中では いつもいつも君はそばにいる 旧友というのかな・・・ お互い、傷ついた飛べない鳥のようだった 飛べない同士で慰め合った やがて・・・傷が癒え 君は舞い上がって 一直線に目指す方向へ飛んで行った 僕は、僕は・・・ 取り残されたのかな 置き去りにされたのかな 答えを探すより 僕は君と過ごした充実の余韻に浸っている
あなたは長い年月を通して ずっと変わらず見守ってくれていた ありがとう〜の言葉しかない 僕はあなたに何をしてあげたのだろう ごめんなさい〜の言葉しかない これからが問題だ あなたに「ありがとう」の言葉をもらうまで
Access: