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背景の記憶(121)

あのとき

たしかに君は笑っているように見えたんだけど

今思えば

どことなく淋しさを含んだ影があったような

実は僕も

言いたかったことが言えなくて

面白くもない世間話をして別れてしまった

影の源が

そんなに深刻なこととは思いもしなくて

僕もまた

心の嘆きを打ち明ける勇気がなくて

二人とも

道化師のように振舞ってしまったんだね

あれから

君は僕の前から永遠に消えてしまって

僕だけが

独り取り残されてしまった

夏が来て

うだるような暑さの中に

僕は君の涼やかな笑顔を想い出す

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背景の記憶(120)

♪空よ 水色の 空よ
 雲の上に 夢をのせて
 空よ わたしの 心よ
 思い出すの 幼い日を
 ふるさとの 野山で
 はじめて 芽生えた
 あどけないふたりの 小さな愛
 空よ 教えてほしいの
 あの子はいま どこにいるの

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背景の記憶(119)

♪想い出つまったこの部屋を
 僕も出てゆこう
 ドアに鍵をおろした時
 なぜか涙がこぼれた
 君が育てたサボテンは
 小さな花をつくった
 春はもうすぐそこまで
 恋は今終わった

 この永い冬が終るまでに
 何かをみつけて生きよう
 何かを信じて生きてゆこう
 この冬が終るまで24.6.17-3.jpg

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背景の記憶(118)

 僕がバイトで行っていたD百貨店の従業員用のエレベーターは手動式だった。もう四十数年前の話だ。低速、中速、高速の三台があって、昔の外国映画に出てくる〜あれとまったく同じだった。当然ながら扉も手動で、内側の斜め格子状の扉を閉めると可動できた。

 壁付けされたハンドルを左右に回すことで、上下させることができて、手を離した中間でストップだった。問題は各階とのレベル合わせで、特に高速のは慣れるまでに苦労した。たとえば五階で停めようと思えば、四階を過ぎた瞬間にOFFにしなければ、通り過ぎてしまうという具合だった。うっかりしていると、最上階や地下にドスン!とぶつけてしまうことも度々あった。

 もちろん呼び出しのランプによって移動するのだが、レベルをわざと外して停めて、女子従業員たちをキャーキャー言わせて喜ぶ先輩たちもいた。いちばん退屈だったのは低速台で、荷物用として大方は利用され、ちょっと薄暗い照明のため陰気な感じだった。

 たしか三十分交代だったと記憶している。交代したら屋根裏の機械室の一角で休憩をした。機械の油臭さと、ギー・ガタン!ギー・ガタン!の騒音の中、もっぱら読書をしていた。

 忙しかったのは昼食時で、定員オーバーのブザーは鳴るし、満員で通過ばかりして、中間階の人たちに怒られるし・・・それはそれは大変だった。もっと大変だったのは、催し会場の変わり目の時で、特に家具展の時はまさに戦争状態だった。物は大きいし、各業者が先を争って載せようとするし、半分けんか腰状態だった。

 そんな中・・・24.5.29-5.jpg

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背景の記憶(116)

♪青臭い奴だと 笑わば笑うがいい
 僕らの汗は 僕らだけの勲章さ
 小さな肩をかすめた大きな怒りよ
 もっともっと 激しく土の上を転がれ
 あゝ 時代は僕らに雨を降らしてる

 いやでも ひとつづつみんな大人になってさ
 だましだまされ 臆病になってきた
 踏み出すことをためらう時は終わった
 出航まじかの世代がもうそこまで来てる
 あゝ 時代は僕らに雨を降らしてる

 新しいピアノに耳をかたむける
 どこからか僕たちだけの唄がきこえる
 これからあと どのくらい叫び続けよう
 鍵盤に僕らの明日をたたきつけるんだ
 あゝ 時代は僕らに雨を降らしてる

              (長淵 剛 ・ 時代は僕らに雨を降らしてる) 
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背景の記憶(115)

♪白樺 せせらぎ 木もれ陽あびて
 君と歩いたこの道 はるかな愛のわだち
 空よ風よ なぜこんなにも
 遠くて近い みんな過去なのに
 こころの中で今も くるしくなるほど
 愛しい君に また逢いたい

 鳥よ川よ 夢おきざりに
 生きてはゆけぬ 命あるかぎり
 こころの中で今も せつなくときめく
 愛しい君に また逢いたい 
 24.4.20.jpeg                   (奥入瀬)

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背景の記憶(113)

脱出はスリル満点だった

脱出の先には、希望と不安が複雑に入り混じっていた

脱出の責任は、すべて自分に跳ね返ってきた

脱出に、成功も失敗もない

振り向けば、裏切りがあり無礼が山ほどあった

若さゆえ・・・で差し引いても、有り余る身勝手であった

しかし、トータルで考えても

脱出しかなかったと思う

マインドコントロールの裏面は、信じる心である

その世界に在る者は

コントロールされてるなんて、これっぽっちも思っちゃいない

抜けて・・・何年も何年も経ってから言える呪縛の恐ろしさ

その恐ろしさは、彼らにとっては正反対に救いである

どちらが幸か不幸か?

存在する側によって、両極端に判定は分かれる

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背景の記憶(112)

♪空よ 水色の 空よ
 雲の上に 夢をのせて
 空よ わたしの 心よ
 思い出すの 幼い日を
 ふるさとの 野山で
 はじめて 芽生えた
 あどけないふたりの 小さな愛
 空よ 教えてほしいの
 あの子はいま どこにいるの

           (トワ・エ・モア)24.4.8-2.jpg

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背景の記憶(111)

あれは・・・

春の新人戦だったろうか

それとも、近隣の中学校との練習試合だったろうか

左45度からドリブルでカットインして

相手ディフェンスを避けながら

僕は左手でランニングシュートを放った

ボールはボードに際どく撥ねて

スパッとネットに吸い込まれた

その瞬間・・・24.4.1.jpeg

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背景の記憶(110)

当然と言えば当然なのだが・・・

家出息子と父親の間には

何とも言い難い

壁というか溝というか

そんなものが横たわっていて

会話もひどく他人行儀だった。

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posted by わたなべあきお | - | -

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