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死生観

自分の生が、いずれ終わることが分かるからこそ人間

死の予感

哀しみのメロディー

哀しみのある歌を唄い、死を見据えた方が、勇猛果敢になれる(兵隊)



「お利口さんは、たんと反省してみるがいい」

         戦中の転向組に対して・・・(小林秀雄)





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プライド

「<しぶとい>だけが、うちの取柄だもので・・・」



            「陸 王」


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本で読んで、励まされた。

そして今、テレビで放映されている。

まったく比較にならない超ミニチュア版だけど

精神は一緒だと思う。

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武士道

武士道  日本人の魂とモラル


【泰然】 従容として運命に従う

【清廉】 財産や命を守ろうとすると悪に屈する

【正直】 正〜義を忘れない  直〜あらためるべきは改めよ

【剛操】 剛〜物事に動じない 操〜自分の信じたものはみだりに変えない


『一身が独立して一国が独立す』 福沢諭吉


武士道の片方の極に支配された三島由紀夫



〈廃れ者〉 〈知行一致〉 〈文武両道〉


                   西部 邁ゼミナール

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資格

大切にしないのなら


持つ資格はない


人も


物も

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縄張り

 なぜ大きな会社が個人商店の客まで取ってしまいたいのであろうか。それぞれの持ち分があって、大会社には大会社にしか扱えないものがあるし、個人商店には個人商店にしかない小回りの利き方があるだろうに。
 阿吽の呼吸で守られてきた、いわば縄張りというものを侵すことが高度成長という時流の勢いで許されるようになると、小さな会社や商店はたちまち潰されてしまうではないか。
 大企業ばかりがさらに大きくなり、中小企業が潰れていって、なにが経済成長なのだろう。


            「流転の海」 宮本 輝

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四面

『・・・御義口伝に云く四面とは生老病死なり四相を以て我等が一身の塔を荘厳するなり』
 宝塔は、四つの面を持っていた。それは生老病死という免れ得ない人間苦であった。この四つの最大の苦悩によって、宝塔はさらに荘厳されていくという意味である。私は、妙なご託を並べているのではない。ここで鼻白む人は、生涯、箸にも棒にもかからぬ文章、あるいは小説を書いていればいい。だが、四相を以て我等が一身の塔を荘厳することに勇気と歓びを得れば、そして、我々一人ひとりの生命が、途方もない巨大な宝塔であることを認識すれば、石ころも枯れた花も犬の毛一本をも縁にして、文学は無限のドラマを創造し、人間の幸福のために動きだすだろう。
・・・・

                      宮本  輝

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烈しさ

 私は、物を創造する人間には、どこか一点、異常とも言える烈しさがあると信じている。烈しくなければ、創造しつづけていくことはできない。烈しくなければ、森羅万象のディテールから目をそむけるしかあるまい。


                   宮本 輝


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心境(昔の人は偉かった)

弓(刀)折れ、矢尽きる


焼け石に水


日暮れて、途遠し


雄弁は銀、沈黙は金


窮すれば通ず


九死に一生を得る


人は落ち目が大事


身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ


老骨に鞭打つ


恩を仇で返す


石に立つ矢


喉元過ぎれば熱さを忘れる


背水の陣


身から出た錆


正直は一生の宝

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宝物

<コゼット、今こそお前のお母さんの名前を教えるときがきた。ファンチーヌというのだ。この名前、ファンチーヌを、よく覚えておきなさい。それを口に出すたびに、ひざまずくのだよ。あの人はひどく苦労した。お前をとても愛していた。お前が幸福の中で持っているものを、不幸の中で持っていたのだ>


             ビクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル』


・・・お前が幸福の中で持っているものを、不幸の中で持っていたのだ・・・

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贅沢な青春

 学生だったころ、私は、書店の文庫の棚の前で随分長い時間たっていた。その時間を合計すれば、何十日分にも相当しそうである。「あれを読もう」と最初から目星をつけて文庫本の並ぶ棚に歩み寄ったことは、ほとんどない。何を読もうかと背表紙を眺め、手に取り、書き出しの数行を読み、解説に目をとおし、ためらってためらって、別の文庫本に目を移す。そのときの、何を読もうかと迷う私の目は、おそらく青春時代における最も気概と熱気と冒険心に満ちたものであったろう。私という汚れた人間が、唯一、澄んだ目を輝かせる場所は、文庫本の棚の前であった。私は、それを思うと、貧しかった当時の、いろんないやな情景などどこかに押しやって、ああ、贅沢な青春だったなと感謝する。文庫本というものがなければ、私は世界の名作に触れることなく、何が真のミステリーであるかも知らず、何を人生の不思議言うのかも学ばず、猥雑な大人の群れに、よろよろと加わって行ったに違いない。(1986.7)

                          宮本  輝


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