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城下町

♪流れる雲よ 城山に
 のぼれば見える 君の家
 灯りが窓に ともるまで
 みつめていたっけ 逢いたくて
 ああ 青春の 思い出は
 わが ふるさとの 城下町

 白壁坂道 武家屋敷
 はじめてふれた 細い指
 ひとつちがいの きみだけど
 矢羽の袂が 可愛くて
 ああ 青春の 思い出は
 わが ふるさとの 城下町

 どこへも だれにも 嫁かないと
 誓ってくれた 君だもの
 故郷に 僕が 帰る日を
 待っておくれよ 天守閣
 ああ 青春の 思い出は
 わが ふるさとの 城下町

      ♪青春の城下町  梶  光夫


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松江城(千鳥城)

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背景の記憶(253)

真新しい家は

確かに存在していた

だが

そこに家庭は無かった

父の建てた家に

呼ばれた僕は

お客様の様に

叔父のカメラの前に立っている

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背景の記憶(251)

三十年前の父だ

柱にもたれ

膝を抱えて

顔を埋め

動かず

黙考していた


何を思い巡らしていたんだろう

足元には

紙と鉛筆が置かれていた

僕には読み取れない

文字が散らばっていた


ただ

「視姦」という一語だけが

読み取れて

心の片隅に引っかかった




小説の中の言葉なのか

現実の中のそれなのか

僕には判断しかねた


義母の入院先へ通う

父の心の動きに

薄ぼんやりとした

怖れを抱いた記憶がある


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背景の記憶(249)

これはずいぶんと後になって分かったことなんだが・・・

S先生は、姓が<柴田>で、旦那はなんと!当時超有名なロックバンド「村八分」

のヴォーカルだった。彼がアメリカを放浪していたころ知り合ったみたいだ。

当然ながら田舎者の僕には無縁の世界だったのだが、恰好だけはヒッピーまがいで

ローリングストーンズにかぶれていたのだから、知っていてもよさそうなものなの

だが、アンダーな世界だったのだろう・・・まったく知らなかった。

それに彼女もまったくそのことは言わなかったし・・・。

加えて・・・フォークへ移行する端境期でもあって、すれ違いのような世界だっ

た。

ギャップが織り成す人生模様

ひとは何処で誰に逢うかわからない。

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背景の記憶(248)

S先生はミセスとはいえ、僕と同世代だったわけなのだが

田舎出のぼんくらには、はるかに年上に見えた。

でも逆にアメリカ人の先生には、純粋無垢な青年と映ったのかもしれない。

肝心の英会話以外でも、たくさんのことを教えてもらった。

まさに手取り足取り・・・。

そこには、外国人そして女性という微妙なクッションがはたらいて

ちょっと危険な領域も、僕には鵜呑みに信じられる安心感があった。

それがまた、先生には意外であり新鮮であったのか・・・

急速に距離が縮まって行った。

スバル360でのドライブや、薄暗い喫茶店での課外授業や

プライベートルームでの微妙な関係や・・・

短期間ながら、なんと多くのことを学んだことだろう。

二十歳前の僕を知る人間からすれば、まさに別人と見えたことだろう。

一方先生は、日本的な原石を刻み磨く喜びを持ったのかもしれない。

今になって思えば・・・の話である。

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背景の記憶(247)

待ち合わせの場所に

きみは、カンカン帽を被って現れた

そしてコンタクトからメガネへ

なかなかこのファッションセンスは

僕にはかなわない

特異なものがフィットして、違和感を感じさせない

これは(地)の問題だな

もっと自分を内面から磨かなきゃ



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背景の記憶(246)

後悔先に立たず

何を言っても、言い訳になってしまう悪循環


♪消えない過ちの 言い訳する前に

 貴方に もっと 尽くせたはずね

 連れて行って 別離(わかれ)のない国へ

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何処にあるの 悲しまない国

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        「ごめんね・・・」 高橋真梨子

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だから・・・

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背景の記憶(245)

face bookに載せている僕の似顔絵の原点は45年前にある。29.5.30-3.jpg

北〇〇のミサイルが隠岐諸島の数百キロ先に・・・というあの隠岐の島で、

僕は、国の離島振興策である港湾建設に従事していた。・・・と言えば

聞こえはいいが、孫請けのまたその下〜というわけで・・・。

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なぜ涙を流しているのか?

なぜ俯いているのか?

言い訳がましいかもしれないが・・・

なにくそ! 今に見ていろ!

の裏返しだったのかもしれない。

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背景の記憶(244)

机の中に何か白い包みがあるのを見つけた。

深い事情も知らず、僕は「これナニ?」と声を上げた。

教室の何人かが僕のそばに集まってきた。

中にはエンピツと消しゴムが入っていた。

一瞬、背後に目線を感じた時には、もう遅かった。

彼女は廊下へ飛び出して行った。

小学生時代、最大のミス!
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背景の記憶(243)

♪いつもの小径で 目と目が合った

 いつものように 目と目を逸らせた

 通り過ぎるだけの ふたりのデート29.5.2-2.jpg

言い出せないもどかしさ・・・気恥ずかしさ

今、思い返せば

そんな場面を経験したことが

宝物に思える

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