かなしみは
わたしを強くする根
かなしみは
わたしを支えている幹
かなしみは
わたしを美しくする花
かなしみは
いつも湛えていなくてはならない
かなしみは
いつも噛みしめていなくてはならない
坂村 真民
これまで全く見えなかったのに
見えてきたものがある
それは人の心
心の奥底
覗きこまなくても
その気がなくても
見えてきた人の心
願わくば 光り輝く心であれ
そして 僕も
人を和ませる 暖める ちょっとでも救いとなる
そんな心の持ち主であれ
忘れかけてた
この青空を
僕の心に
広げてみよう
雲が心の翳りなら
秋風に吹き飛ばしてもらいましょう
でもほんの少しだけ
山の端に残してもらいましょう
それが僕らしさというものです
帰省すると
玄関を入ってすぐの壁に
大きな額が吊り下げられていた
父の独特の書体で書かれた
草野心平の「石」だった
石
雨に濡れて。
独り。
石がゐる。
億年を蔵して。
にぶいひかりの。
もやのなかに。
明るく行こう
楽しく行こう
上を向こう
前を向こう
忘れかけていた陽の部分
置き去りにしてきたジャンプ台
さあ、此処からだ
そう、これからだ
月にかかる松の枝葉のように
快晴の空の一片の雲のように
メインボーカルの横のバックコーラスのように
映画の中の渋い脇役のように
僕は
そんな存在でありたい