【怒る】 【叱る】
感情的に 理性的に
自分のために 相手のために
過去に焦点をあて 未来を見据えて
怒りと勢いで 愛と勇気で
自分の言いたいように 相手に伝わるように
感情にまかせて 試行錯誤しながら
相手を批判するように 相手を認めながら
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この問題は、身近な環境の中で切実さを増している。
スポーツの世界でも表面化しているように、今やあらゆる分野での難題と言える。
情熱とか必死さとかいう言葉で……己の言動を正当化しようとする。
もちろん、100か0かという思いではないが、強烈過ぎる信念に基づくソレは、
如何ともし難い。世の各分野の指導者様方、もうちょっとフレキシブルになって下さい。
対象者側に対して、妥協とか歩み寄りを求めているのではなくて、その対峙方法を
お考え下さいと言っているのであって、単純な一方通行ではダメですよと言っている
のです。それを迎合だとか、随対意だとか言ってしまえば、その時点で指導者失格です。
自分は隣人と、ほとんど会話が出来ません。何を、どう言ったらいいのか、
わからないのです。
そこで考え出したのは、道化でした。
それは、自分の、人間に対する最後の求愛でした。自分は、人間を極度に
恐れていながら、それでいて、人間を、どうしても思いきれなかったらしいのです。
そうして自分は、この道化の一線でわずかに人間につながる事が出来たのでした。
おもてでは、絶えず笑顔をつくりながらも、内心は必死の、それこそ千番に一番の
兼ね合いとでもいうべき危機一髪の、脂汗流してのサービスでした。
「人間失格」【太宰 治】

僕が此処で常々書いている自分の【ピエロ性】が作中の中で見事なまでに
言い当てられて、ちょっと驚いた。幼少期や少年期の僕にそれだけの自己分析が
出来たわけでもないので、ずっと後になって当時の自分を【笑顔よしのあきちゃん】
と表現したのだった。僕と同じ心を持った人がいるんだなぁ……という
一種の感慨と安心と、一種の後ろめたさとが交錯して、狼狽えてしまう。
本能的な自己防衛策としての笑顔、写真の中でも、ちょっと斜め下を見て
口だけ笑っている(…ような)自分。これを見抜いた人は、作中の人たちと一緒で、
僕の人生の中でも数名しかいない。大概の人は、
みんな「あなたはいつもどこか遠くを見ている」と言って去って行ったのでした。
ありとあらゆる種類の革命があらゆる名のもとにおこなわれてきたが、どんな革命もついに改変できなかった一つの秩序がある。それは社会の上.中.下という秩序である。上は頑冥さによって生命を失い、中によってひっくりかえされ、中は下の人びとを一時は味方につけると称しておいて行動を起こしながら、一度政権をにぎれば、たちまち昨日の主たる同盟者である下の人間に君臨し、それを支配する。これが革命の原則である。
人は一つの状態に達すればさらに深く、広く、高い状態を求めようとせずにらはいられず、どんな氷原、あるいは灼熱のごとき教義の氾濫のさなかにあっても、けっし満足するということを知らないのではあるまいか。それを抑圧するのは人民を裏切ることである。
いずれの社会にも上.中.下が存在し、肥った中者は上者となって、新しきやせた中者、また下者に君臨している。
自由人の条件 【開高 健】

ひとを愛するということは自分を愛するということから始めなくてはならないのだ。
ひとを愛するということは自分を愛するということなのだ。自分を愛することができない
者がどうしてひとを愛することができようか。ひとを真に愛する者は、自分を真に愛する
者なのだ。
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涙は、いつか私の頬を伝わり、それは忽ち冬の風に冷えて私の頬を冷たく流れた。涙は
熱いものであるはずだのにこの私だけは冷たい涙を流しているかのようであった。そして
冷たい涙はとめどなく溢れてくるのであった。
「胸より胸に」 【高見 順】

私はあなたの意見を軽蔑までしなかったけれども、けっして尊敬を払いうる程度にはなれなかった。あなたの考えにはなんらの背景もなかったし、あなたは自分の過去をもつにはあまりに若すぎたからです。私は時々笑った。あなたは物足りなさそうな顔を私にちょいちょい見せた。その極あなたは私の過去を絵巻物のように、あなたの前に展開してくれとせまった。私は心のうちで、はじめてあなたを尊敬した。あなたが無遠慮に私の腹の中から、ある生きたものをつらまえようという決心を見せたからです。私の心臓を立ち割って、暖かく流れる血潮をすすりとろうとしたからです。その時私はまだ生きていた。死ぬのがいやであった。それで他日を約して、あなたの要求をしりぞけてしまった。私は今自分で自分の心臓を破って、その血をあなたの顔に浴びせかけようとしているのです。私の鼓動がとまった時、あなたの胸に新しい命が宿ることができるなら満足です。
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私は冷やかな頭で新しいことを口にするよりも、熟した舌で平凡な説を述べるほうが生きていると信じています。血の力で体が動くからです。言葉が空気に波動を伝えるばかりでなく、もっと強い物にももっと強く働きかけることができるからです。
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「こゝろ」【夏目漱石】
