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 私は今も、前方に光明を見ている。闇の中に一点の光を見る。闇というものが
如何に厚っぽい、重々しい、深い遠い垂れたものかということと、そういう完全な
闇の中にも一つの点の明るさがあって、それはぼうと白く霧の中の明るい小さな穴を
なしていて、しかもその穴からはいくら外をのぞいてみても、仮相の形象の何一つ
見えないということを、私は丁寧に知った。これは経験である。自分の指先さえ
見えない深い木の間の闇夜より、なほ厚い閉ざされた垂れ下がった闇があったことを、
私は戦後にまざまざと経験して知ったのである。しかし私は自分がその闇の住人となる
「不安」を毛頭も意識しなかった。
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昭和二十年代から三十年代の前期にものを学び教えられた若い年代は、最も卑しい者や
卑しくなったものに、卑しい方法で卑しいことを教わったということを、一度反省して
みる必要がある。たしかに卑しいと納得し、しかもそれを自分の責任で反省する者が、
次代のまことの変革精神の核となることを私は信じている。

          【保田与重郎】

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人生の休憩

「頑張り抜いて、もうあかんと思たら、休む。

何もかも投げ出して休憩する。そうせんと、取り返しのつかんことになる。」


「相手を傷つけたと思うことで、自分が傷つくということもするなよ。」


      「焚き火の終わり」 【宮本 輝】

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染み込む

     何度も読んでみると、

     身体の奥に、詩の一節が

     染み込むように入る時がある



 私は若い頃、教師にこう教わった。
「良い本、良い小説は、一度読み終えてから、十年後、二十年後に読んでみると、
初めて読んだ時には発見できなかったものを見つけることができる」
 人が生涯で何度か読んだ小説は、やはり良い小説なのだろう。
 詩集などはその典型で、何度も読んでみると、ある時、身体の奥に、
詩の一節が染み込むように入る時がある。
 それは友人との再会に似て、人も書も、接する側の成長によって見え方、
読み方が違うからかもしれない。

         【伊集院 静】

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 まさにそれを実体験してる。もうあの本は読んだ…と、本棚で埃を被った本たちを

引っ張り出して、読み直している。するとたしかに

「あれ、この本こんな内容だったっけ」となることのなんと多いことか。

いいも悪いも、楽しみも苦しみも、経験が心を感性を成長させているのだろう。

百科事典に、本棚のスペースを占領させておいてはいけない。

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極楽と地獄

仕事が楽しみなら

     人生は極楽だ

仕事が義務なら

     人生は地獄だ


   マクシム.ゴーリキ 【どん底】


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「己を知る」ことの難しさ  

「己をさらけ出す」ことの気恥ずかしさ

       ♪移ろいの多さに かすり傷を恐れ
        誰となく心に壁を立てる中で

        かげりない輝きを背中に映し
        逢うたびに君は 美しくなる
        ためらいも疑いも 君の夢に
        地平こえて飛び飛び散ってく

        気負わずに熱い 君の足音がはずむ
        さわやかに熱い 君の歌声がひびく

 

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残しおくべきもの

  金を残して死ぬ者は 下

  事業を残して死ぬ者は 中

  人を残して死ぬ者は 上


     【後藤新平】 

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一流



 一流とは、

 誰よりも失敗し、

 誰よりもそこから学んだ人

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たくさんの名言、格言を、

この場所に書き残しているけれども、

それをどれだけ自分の心の中に

染め残したと言えるのだろうか?

そしてまた、

それをどれだけ体言したと言えるのだろうか?

  

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自慰行為

  歳とって

  やっちゃいけないのは

  説教と

  昔の話と

  自慢話


    【高田純次】

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  振り返りみれば

  知らず知らずのうちに

  自分も似たようなことをやっている

  一種の自慰行為なんだろうか

  そんなところでしか自己確認のできない自分

  前を向いて

  さらに何かを切り開き行く精神を

  甦らせたい

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趣味

  「趣味は?」と聞かれたら

  「知らなかったことを、知ること」

   と答えた時代があった。

   キザかな?


       【五木寛之】

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  僕ならどう答えるだろう?

  たしかにそんな知的な反応は出てこない。

  さりげなく、そんな答えをかえしてみたいものだ。

  

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余白の美

   空間を埋める精神

   京都は日本の中の異国

   その異国の面白さ 奥深さ


   上手に飾ること  

   本当の心で飾ること

   情熱と技術をもって飾ること

   それができたなら…

   飾るとは…美徳


       【五木寛之】

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ごまかし

昔から「沈黙は金」と言いますね。
黙っているほうが、自分をごまかせるものです。
口数の多い人は、おのずと自分の内面や教養、知識のレベル、生いたちの
すべてを暴露してしまうことになる。ですから、
用心深くて深慮達諜のある人は、人前で多くを語らない。
無口であればあるほど。ごまかしがきく面がある。

        【五木寛之】

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