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一歩入れば・・・

仕事で訪問するお家の半分以上が、介護問題を抱えている。

しかも介護するご本人も高齢者というわけだ。

外見上、大きなお屋敷なのに、一歩中へ入れば「えっ!」と思うような

状況が珍しくない。

施設へ入れれば、結構な話と思いきや、お金の問題がついて回る。

いきおい大概は自宅介護ということになってしまう〜この現実。

加えて、痴呆や寝たきりともなれば、家族の負担ははかり知れない。

「夏はなんとか我慢できたけど、寒くなってきてお湯が・・・」

こんなお客さんが続いている。

商売上、こちらサイドでは高額とも思えない数字が、すっと出せない自分が

もどかしい。

なかなか・・・ドライになれないんだよな。

大きな組織の会社は、びっくりするような数字を出しているけれど・・・。

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電パチ

「「そこで、うちでは、電気ショック療法を併用してるんだ。分裂病の治療法だがな。これを続けると、重い健忘症になることがあるのは、有名なんだ。ただこれだけじゃ、最低六十回はかけないと、そういうふうにはならない。でもこれとパキシントンの投与を組み合わせて使うと、薬の副作用はほとんどなしになり、電パチの回数は十分の一以下で、記憶喪失の人間をつくることができるってわけだな」


            「レベル7」(宮部みゆき)


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僕が小学生のころ・・・

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臥薪嘗胆

今の僕にとって

臥薪とは、どんな状況が想定できるだろうか

嘗胆とは・・・


飯を喰らい

酒も飲み

布団に寝て

前後不覚で眠っている

そこに、事の深刻さ、心の真剣みは

如何ほどありや〜と問われれば

返す言葉がない


瞬時も忘れずに、刻み置くべきこと

核心を絞り込んで、問い詰めてみよう

自らに課するものは、何であるべきなのか

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♪好きな誰かを・・・

誰もいなくなったスナックで

照明も落とした客席で

僕は独り夢の中に居た

そこに聞きなれたイントロが流れ出した

頼んでもいないのに・・・

「♪そこにあるから追いかけて 行けばはかない逃げ水の・・・」

僕はフラフラと立ち上がり歌い出していた

「♪そんな風な生き方が 幸せに近い」

「♪ラララ ラララ ・・・」

薄ぼんやりとした空間に君の笑顔を見たような気がした

二曲目が始まった

ママ・・・よく覚えてるよね〜僕の歌う歌

「♪好きな誰かを想い続ける・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それからどうしたのか

思い出せないんだ

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幸せ者

リアルな夢を見る

登場人物は多彩だ

故人もいれば遠くの人もいる

シナリオも現実が色濃く反映されている

「おいっ!」という呼びかけに

がばっと跳ね起きる

誰の声だ?

窓を開けて東天を見れば

三日月に金星がやさしく寄り添っている

お月さんよ

あなたは幸せ者だ

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献身

台に上がり、首をロープに通そうとしたその時、チャイムが鳴った。
運命のチャイムだった。

二人を見た時、石神の身体を何かが貫いた。
何という綺麗な目をした母娘だろうとと思った。それまで彼は、何かの美しさに見とれたり感動したことがなかった。

花岡母娘と出会ってから、石神の生活は一変した。自殺願望は消え去り、生きる喜びを得た。

あの母娘を助けるのは、石神としては当然のことだった。彼女たちがいなければ、今の自分もないのだ。身代わりになるわけではない。これは恩返しだと考えていた。彼女たちは身に何の覚えもないだろう。それでいい、人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。


          「容疑者Xの献身」(東野圭吾)
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僕は思う・・・

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背景の記憶(185)

素顔のきみに惹かれた

飾らないきみが好きだった

でも・・・ある時から急に

きみに変化が起こった

当然の女性心理と言えばそれまでだろう

化粧と華やかなファッションに

きみの素顔は隠されてしまった

きみの思惑とは裏腹に

きみとの距離が生まれたことを実感した

素顔とは・・・

きみの心の素直さだと

今でも思っている

心を飾れば本質が消えて行く

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盲点

「石神が数学の問題を作る時のセオリーがあっただろ。思い込みによる盲点を

つく、という話だ。幾何の問題に見せかけて、じつは関数の問題、というやつだ」

「あれがどうかしたのか」

「同じパターンなんだよ。アリバイトリックに見せかけて、じつは・・・」



         「容疑者Xの献身」(東野圭吾)

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猛禽

「法律に触れるという意味じゃそうだがな」
照明の落とす影が、猛禽のような義父の目鼻立ちを一段と鋭く見せていた。それでいて、義父はとてもくつろいでいるように見えた。とても親しく見えた。
 一瞬、私はぞっとした。
 義父の表情は語っていた。法に触れこそしないものの、私はもっともっと凄いことをやってきたよ。裏切りも企みも、駆け引きも暗闘も、収奪も秘匿も。
 人間はそういうものだ。必要に迫られれば何でもやるんだ。義父はひとかけらの粉飾もなく、私にそう言っているのだ。問題は、それを背負っていかれるかどうかだけだ、と。

             「誰か somebody」(宮部みゆき)

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僕は思った・・・

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夜と朝の間に

オリオンはブルーグレーの中に消え

半月は顔色を白く変え

明星は徐々にその輝きを失ってゆく

東の山の稜線がバックライトに浮かび

わずかな雲もやがてオレンジに染まる

夜と朝の交代劇

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